東芝、監査法人の承認無しで決算発表、上場廃止の可能性も

2017年4月12日 07:09

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 東芝が本日、2度に渡って決算発表を延期していた2016年4~12月期決算を発表した。ただし、先に報じられていたとおり監査法人との調整が難航していたことから、監査法人の承認無しでの決算発表となった(東芝による「四半期レビュー報告書の結論不表明に関するお知らせ」PDFロイター日経新聞)。

 監査無しでの決算発表は極めて異例。監査は発表内容に虚偽がなく適正であることを確認するプロセスであり、監査法人の承認が得られなかったということは、発表内容が適正でない可能性があるということに等しい。日本取引所グループの上場廃止基準には下記のように記されており、今回の承認無しでの決算発表を行っても「市場の秩序を維持することが困難である」と判断されない限りはすぐの上場廃止はないものの、上場基準には監査に関する条項もあり、今後の東芝の上場維持に対しては大きく影響すると思われる。

 b. 監査報告書又は四半期レビュー報告書に「不適正意見」又は「意見の表明をしない」旨等が記載された場合であって、直ちに上場を廃止しなければ市場の秩序を維持することが困難であることが明らかであると当取引所が認めるとき

 なお、決算内容については最終損益が5325億円の赤字という内容だった。

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