エヴァンゲリオンという作品の真実

2017年3月9日 08:43

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エヴァンゲリオン という作品の真実(c)カラー/Project Eva. (c)カラー/EVA製作委員会 (c)カラー

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 新世紀 エヴァンゲリオン は90年代を代表する作品で、その後の多くのアニメ作品に影響を与えました。 社会現象のきっかけとなった最終回ですが、その内容は今までの話とはかけ離れた内容の実験作品だったのです。

 その後旧劇場版が発表され、ファンもようやくまともな最終回が見れると安堵したのですが、蓋を開けてみると更にカオスな内容でした。

 エヴァの流行時には謎解きブームとなりました。

 エヴァを含めたガイナ作品にはつながりがあると言った話や、ゼーレはガイナ上層部の暗喩などいった、噂話のような逸話もあります。

 圧倒的な情報量の中から自分だけのエヴァという作品を見つけ出すことができるのも、この作品の特徴で、そういったことも作品に共感できる要素です。

 エヴァが今後どう終わるかを、多くのファンが注目しています。

■その後にアニメの方向性を決定づけた伝説的作品


 新世紀エヴァンゲリオンと言えば、90年代を代表的するSFアニメです。

 当時社会的な現象にまで発展し、その後のアニメ作品は全てエヴァンゲリオンの影響を受けているとまで言われています。

 特に2000年初頭のアニメ作品やゲーム作品で、その傾向が色濃く映し出されています。

 しかし、一言で社会現象になったと言ってもそれは良くも悪くで、社会現象のきっかけとなった出来事はその衝撃的な最終回が発端でした。

 当時エヴァの制作スケジュールは初期段階から破たんしていたと言われていて、それでも制作スタッフは何とかして最終回を完成させようとしていたのですが、監督が考えていた大規模な戦闘シーンを入れることは不可能となり、その結果があの問題となった最終回だったのです。

 まるで今までの話をなかったことのようにするかのように唐突に始まった最終回は、多くの視聴者を唖然とさせたと言われています。

 特に突然始まった学園ストーリーの明るいレイは、本編と180度違うキャラから通称リナレイと呼ばれて、現在でもファンたちの間で語り草になっています。

 絵コンテや台本まで映し出し、最早実験作品のようなその内容は、自己啓発セミナーとも揶揄される一方で、エヴァという作品の特異性を決定づけた内容だったのです。

 様々な賛否両論が沸き起こる中、旧劇場版エヴァが発表され、今度こそエヴァがちゃんと完結すると安堵したファンたちでしたが、完成した内容はエヴァ最終回の延長線上とも呼べるような前衛的な作品で、またしてもファンの度肝を抜いたのです。

 しかし、その謎多き展開と散りばめられた設定は、その後のアニメのテンプレートとなり、脈々と受け継がれていくことになります。

■エヴァの知られざる裏設定


 新世紀エヴァンゲリオンのストーリーは、謎の存在使徒と人類との戦いという一見単純明快な内容なのですが、その背景にはさまざまな裏設定や謎が散りばめられていて、そういった謎を視聴者が考察したり解明したりするというのが一時期流行し、数多くの謎解き本も世に出されました。

 作品には最後まで登場しなかった裏設定なども多数あり、そういった設定は後にゲーム作品などで補完され、アニメ終了後もその世界観は広がっていったのです。

 特にトップをねらえやふしぎの海のナディアなどの、他のガイナ作品とも繋がりも示唆されていて、ナディアのパリ円盤事件がエヴァの作品内でも実際に起こったこととされているという話や、第一使徒アダムがレッドノアに収納されていたなど、さまざまなクロスオーバーが有名です。

 エヴァ作品内の事件でもある南極蒸発事件も、企画当初はナディアの作品内での死海蒸発事件だったと言われています。

 グレンラガンに登場する螺旋力も、その元をたどればエヴァのS2理論(スーパーソレノイド理論)であるという見方もできます。

 またこれはあまり知られていない話ですが、エヴァに登場するゼーレの元ネタは実はガイナックスの上層部だという裏話があり、ゼーレと対抗するネルフは当時の庵野監督率いるエヴァ制作スタッフに該当するなど、後の庵野監督が独立することを考えるとあながち単なるうわさとも言えない話です。

 庵野監督がウルトラマン好きというのは有名な話ですが、エヴァのコンセプト自体も、ウルトラマンに装甲をかぶせるというコンセプトで作られたという逸話もあり、南極の光の巨人はまさにそのコンセプトを証明するものです。

■エヴァとは自分を映し出す鏡


エヴァンゲリオン

画像引用元:(c)カラー/Project Eva. (c)カラー/EVA製作委員会 (c)カラー

 庵野作品の魅力である要素の一つとして、その圧倒的な情報量というものがあります。

 様々な設定や謎を過剰に用意して、それを視聴者が自分が欲しい情報のみを取捨選択する、そういったことを繰り返していくうちに、エヴァという作品の奥底に自分自身の内面を見出してしまうというのが、この新世紀エヴァンゲリオンという作品の本質であり、社会現象になった理由だと言えます。

 これは庵野監督自身が言及していて、そういったことも含めてすべて計算づくで作品を作っているという、エヴァという作品の底知れなさを垣間見ることが出来るのです。

 エヴァの主人公、碇シンジのセリフで「逃げちゃだめだ」という有名なセリフがあります。

 何も知らずにエヴァに乗せられて未知の敵使徒と戦う主人公と、視聴者がシンクロすることで物語にのめり込むというのが、この作品の人気の理由だと言えるのです。

 とくにエヴァは当時流行した世界系アニメの代表格ということもあり、一人の少年の内面を描き出した作品としても、その当時の10代の少年がより共感できる内容だったこともあります。

 エヴァを超える作品というものは、使徒襲来の年となった2015年を過ぎた今も登場していません。

 あえて言えば、エヴァンゲリオンを超える作品はエヴァゲリオンしかないとも断言できます。

 新劇場版エヴァの完結がどのようになるか、旧エヴァファンや新劇場版から入ったファン共々、その終着地点を見れる日を楽しみにしています。

タイトル
新世紀エヴァンゲリオン

監督
庵野秀明

放送期間
1995年10月4日

主な声優
緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子

製作会社
GAINAX

 『新世紀エヴァンゲリオン』社会現象となったその後はどうなったのか

(あにぶ編集部/あにぶ編集部)

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