コム デ ギャルソン・オム プリュス、2017年秋冬コレクション発表

2017年1月26日 18:14

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記事提供元:ファッションプレス

 コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME des GARÇONS HOMME PLUS)が2017-18年秋冬コレクションを2017年1月20日(金)に発表した。

 今シーズンは、ジャケットが主役と言っても過言ではないだろう。絶妙な足し引きによって解体と構築がなされ、アバンギャルドな1着が完成している。ヨーク下や前脇のないものはヘムが切りっぱなしになっていて、肩やラペルのテーラリングの美しさを覆すように不揃い。はたまた、モーニングコートやメスジャケットといった形違いのジャケットを組み合わせたものは、アシンメトリーに“きちんと”整理されている。

 その上に飾られた象徴的なシリコン素材のおもちゃは、恐竜、車、機関車などのあらゆる形状とポップなカラーであしらわれた。トップスからボトムスへのランダムな配置、さらにそれは足元にまで。ナイキ エア フォース(NIKE AIR FORCE)のカスタムによるスニーカーはアッパー部分に両足ひとつずつのおもちゃが飾られている。

 もうひとつの象徴的なモチーフとしてコートの背中に登場したスカルが挙げられるが、これはアーティスト、スコット・ホーブによるものだ。ホイップクリームを並べて描いたような独特のスイートさが漂っている。可愛らしさも持ち合わせた毒のあるデザインは、先述したようなジャケットには非常にマッチている。

 メインカラーである黒の中、ラメ感を入れてみたり、ボリュームたっぷりの花柄ジャカード、キルティング刺繍などをパズルピースのようにワードローブに当てはめている。そのなかで異彩を放つ、アーティストCandida Alvaresによるピンクやグリーンの抽象的なグラフィックは鮮やかな色彩。油絵のように随所に立体的ポイントがあり、まるで絵画を着るといった感覚だ。

 今シーズンのテーマは「boyhood」。遊び心たっぷりのおもちゃはもちろん、子供のころ目にしたものをとりとめもなくかき集めて構築していく洋服は、前衛的ではあるがどこか懐かしささえ感じられた。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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