『機動戦士ガンダム00』ガンダムを押し倒した男!乙女座のエース、 グラハム・エーカー !!

2016年12月23日 21:34

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『機動戦士ガンダム00』ガンダムを押し倒した男!乙女座のエース、 グラハム・エーカー !!© 創通・サンライズ・毎日放送

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 ――抱きしめたいな! ガンダム!

 グラハム・エーカーとはガンダムに魅了され、ガンダムに愛を覚え、ガンダムを憎み、武士道を歩み、そして最後はガンダムのために死んでいった男です。

 今回はそんな彼の、数々の魅力について触れていこうと思います

■ガンダムの性能に魅了された男


 ――好意を抱くよ。興味以上の対象だということさ。

 グラハム・エーカーはガンダム00に登場する三大国家群の一つ、ユニオン軍に所属するMSパイロットです。彼の初登場はアニメ第一期の1話。AEUの過剰な戦力に警告をするべく介入したガンダムエクシアを目の当たりにし、その圧倒的な性能に強い関心を覚えました。

 当時の階級は中尉でしたが、その後上級大尉になっています。

■初戦は性能差を見せつけられ撤退


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 ――その大きな獲物では当たらんよ!

 グラハム初の対ガンダム戦は、第一期2話の終盤から3話の冒頭にかけてです。当時の三大国家群のMSを無双していたガンダムエクシアに、グラハムは次世代型可変MSユニオンフラッグで挑みます。多体一でも圧倒的な強さを誇るガンダムに、単機で挑んだのです。フラッグの性能は、第1話であっさりと倒されたパトリック・コーラサワー操るAEUイナクトとたいした差はありません(コーラサワーについては別の記事でまとめています)。

  にも関わらず、グラハムはエクシアの攻撃を回避し間合いを詰めました。けれど、当時はまだ三大国家群にはビーム兵器の技術がありませんでした。エクシアはそのビームサーベルを使用し、このフラッグを追い返してしまいます。

 ちなみに、ガンダムエクシアを発見し挑んでいった時のグラハムのセリフがこちら。

 「よもや君に出会えようとは。乙女座の私には、センチメンタリズムな運命を感じずにはいられない」

 いまだかつて、これほどまでにかっこよく乙女座であることを告白するシーンがあったでしょうか。戦闘後、友人でありユニオン軍の技術顧問でもあるビリー・カタギリに戦いの感想を話しました。

 グラハム「それにしても若かったな。ソレスタル・ビーイングのパイロットは」

 ビリー「話したのかい?」

 グラハム「まさか。MSの動きに、感情が乗っていたのさ」
 MSの動きに、感情が乗っていたのさ( ・`ω・´)キリッ

  か、かっこいい~~!!

 そこらの奴が口にすれば、「は? 何言ってんの?」となるところですが、そこは初めてガンダムとまともな戦いをした男。確かな実力を見せつけた後でのこの一言です。これはもう、惚れるしかない!

■ガンダムと戦うためなら吐血もやむなし


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 ――人呼んで、グラハムスペシャル!

 その後、グラハムはガンダムの機動性に対抗すべく新たなMSに搭乗します。背部フライトユニットの出力を増強させ、装甲や搭載燃料を限界まで削った黒いフラッグ、ユニオンフラッグカスタム(カスタムフラッグ)です。装甲は薄くなっても、そこは技術と気合でカバーです!

 このカスタムフラッグで一閃交えた後に、オーバーフラッグ(カスタムフラッグの安全面を優先したバージョン)とグラハムのカスタムフラッグだけで編成されたエース部隊・第8独立航空戦術飛行隊「オーバーフラッグス」を結成します。ユニオン軍の精鋭部隊です。その選ばれし15人をまとめたのは、やはりこの男。グラハム・エーカー上級大尉です!

 グラハムはガンダムと戦うためなら、カスタムフラッグの限界速度で飛行し、のしかかるGに吐血をしようが関係ない、ある意味での戦闘狂です。

 アニメ第一期後半では、主人公達とは違い残虐な行いをするガンダムが三機、新たに出現します。彼らのやり方に怒りを覚えたグラハムは、18話にてたった一機で格上の性能を持つガンダム三機に向かっていきます。

 その時、ビリー・カタギリは「単独出撃なんて無茶だ」と口にします。が、グラハムはこう返します。

 「そんな道理、私の無理でこじ開ける」

 か、かっけえええええ!!

  さらに!

 「今日の私は、阿修羅すら凌駕する存在だ!!」

 というセリフを吐き、見事ガンダム一機の片腕を斬り裂くことに成功。三機のガンダムを追い払います。この三機のガンダム、民間人を兵器で撃つような悪役的ポジションなんです。しかも性能差を過信して調子乗りまくる。なので、グラハムも当時の視聴者も怒り心頭。そこを、阿修羅すら凌駕して撃退してくれたグラハムです。当時、このシーンのおかげでカスタムフラッグのガンプラの売上が伸びたとか。

■部下に愛されし隊長


 ――堪忍袋の緒が切れた!許さんぞガンダム!

  グラハムはダリルやハワードといった、「オーバーフラッグス」のメンバーに尊敬されています。ダリルはグラハムがバカにされた時に「隊長を愚弄するな」と怒りを露わにしています。また、グラハムも二人のことを大事に思っており、ハワードがガンダム戦で命を落とした時、彼の墓前で「フラッグを駆ってガンダムを倒す」と誓っています。

 第二期では戦死した二人の名前を、愛機の装備名として採用しています。

■主人公・刹那との因縁


 ――やはり君と私は、運命の赤い糸で結ばれていたようだな。そうだ! 戦う運命にあった!

機動戦士ガンダム00 刹那
 グラハムは主人公・刹那の操るガンダムエクシアと数々の激闘を繰り広げてきました。アニメ第一期最終話では、ようやくラスボスを倒した思った瞬間にいきなり現れ、すべてをかっさらっていきます。それはもう、ラスボスの存在を食うほどに派手な登場でした。

 グラハムは墓前への近い通り、他の仲間たちがより強い機体へ乗り換えていく中、フラッグ単機(GNフラッグ)でガンダムに挑んだのです。しかもグラハムは、対峙する刹那に対して大胆な告白をします。

 「君の圧倒的な性能に、私は心奪われた。この気持ち――まさしく愛だ!」

 「愛!?」と驚いたような声をあげる刹那にちょっと笑ってしまったり。けれどただの迷言だと判断してはいけません。続けてグラハムは言います。

 「だが愛を超越すれば、それは憎しみとなる。行き過ぎた信仰が、内紛を誘発するように!」

  と。

 刹那は神を信仰しすぎた者達の争いで、故郷を失い、人々が殺し合っていくところを何度も見ています(別記事にてまとめています)。ガンダムの存在に魅了され、狂ってしまったグラハムもまた、刹那にとっては争いを誘発する歪みです。

  刹那はグラハムに対し、「貴様のその歪み、この俺が断ち斬る!」と突っ込んでいき、相打ちに。わずか数分ながらも濃すぎる名バトルでした。

■数々の名言を吐いている


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 その他にも、グラハムの吐いた名言はたくさんあります。

 「私は司令部より独自行動の免許を与えられている。つまりはワンマンアーミー、たった一人の軍隊なのだよ」
 第二期でのグラハムは、妙な仮面をつけ、ミスター・ブシドーと名乗っています。彼は上から独断行動を取ることのできるライセンスを貰っています。その権利を行使し、命令を拒否した時のセリフです。

 「邪険にあしらわれるとは……。ならば、君の視線を釘付けにする! とくと見るがいい……盟友が作りし、我がマスラオの奥義を!!」
 第二期で主人公刹那の乗るガンダム・ダブルオーライザーを待ち伏せたものの、戦いを拒否されてしまった時に吐いたセリフです。今迄は主人公側しか扱えなかったパワーアップシステム・トランザムを、はじめて敵が使ってきた熱いシーンでもあります。その後に繰り広げられる超高速VS超高速のぶつかり合いは、まるでドラゴンボールのバトルシーンみたいでした。

 「少年! 未来への水先案内人は、このグラハム・エーカーが引き受けた!! これは死ではない! 人類が、生きる為の……」
  劇場版にて、今度はすべてを刹那に託し道を切り開くために特攻していくシーンでのセリフ。ガンダムに魅了され、ガンダムに固執し、ガンダムによって狂わされ、最後はガンダムに託して散っていく。グラハムの生き様を感じさせる彼らしいセリフでした。尚、この時のグラハムはソルブレイヴス隊という次期主力機候補MSブレイヴで結成された部隊で隊長を務めています。グラハムの乗るブレイヴ指揮官用試験機は、量産機でありながら最早そこらの第二期に搭乗したガンダム達を凌駕しているんじゃないかというほどの性能を誇っています。

 グラハム・エーカーは敵ながらも第二の主人公と言ってもおかしくないほど、様々な思いや過去を持った人物です。

 そんなグラハムの専用曲である「RECOVER」を聴きながら、彼の人生に思いを馳せてみてはどうでしょう。「RECOVER」は、「機動戦士ガンダムOO ORIGINAL SOUNDTRACK 02」に収録されています。

『機動戦士ガンダム00』戦争屋 アリー・アル・サーシェス という男

(あにぶ編集部/星崎梓)

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