三井物産、アジアの中間所得者向け病院経営に参画

2016年7月28日 12:22

印刷

三井物産はアジア最大手の中間所得層向け病院グループの株式を取得する。図は、今回の投資のスキームを示すもの。(三井物産の発表資料より)

三井物産はアジア最大手の中間所得層向け病院グループの株式を取得する。図は、今回の投資のスキームを示すもの。(三井物産の発表資料より)[写真拡大]

 三井物産は、アジアでの病院経営に参画するために、アジア最大手の中間所得層向け病院グループColumbia Asia Healthcare Sdn. Bhd. (本社:マレーシア)とColumbia Asia Hospitals Private Limited(本社:インド)(以下「コロンビアアジアグループ」)の持株会社からの第三者割当増資引受と複数株主からの株式取得を決定したと27日に、発表した。出資額は約1億100万米ドル(約105億円)。

 コロンビアアジアグループは1994年に設立され、マレーシア、インド、インドネシア、ベトナムの4カ国に計27病院・1クリニックを運営している。主に中間所得層を対象に、外来と簡易な入院治療を提供しており、高度医療を手掛ける公立・民間病院とは補完関係にある。

 三井物産によると、この4カ国のGDPに占める医療費の割合は、4.5%とOECD加盟国平均8.9%を大幅に下回っている。経済発展や高齢化に伴い今後の医療費の増加が見込まれるが、病院など医療インフラが不足していて、需給ギャップの拡大が社会的な課題となっているという。

関連キーワード

関連記事