富士通研、ソフトウェア消費電力の詳細分析技術を開発

2015年7月29日 15:17

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性能指標に基づく電力配分に基づくソフトウェア電力解析(富士通研究所の発表資料より)

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 富士通研究所は29日、サーバに搭載したCPU上で、ソフトウェアの各処理で消費される電力を詳細に算出し、省電力プログラミングを実現する技術を開発したと発表した。

 現在、Intel製CPU搭載サーバでは、電力制御機構によりCPU全体の消費電力は計測できるが、各CPUコア上で実行されるソフトウェア処理の消費電力は計測できず、ソフトウェアの観点で電力削減をすることが困難だった。

今回、CPUコアごとに採取可能なクロック数やキャッシュヒット率などの情報を活用して、プログラムのモジュール単位など詳細に消費電力を推定する技術を開発した。算出した値にしたがって、CPUの消費電力を各コアに配分することで、プログラムのモジュール単位などの詳細な消費電力が把握できる。

 富士通研究所は、技術の2016年度の実用化を目指し、ソフトウェアによる消費電力削減の実証を進める。また、富士通のデータセンターへの技術適用も検討し、消費電力をさらに詳細に分析することで、データセンターの省電力化を目指す方針。

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