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トヨタと日野、新燃料電池システムを搭載した路線バスを営業運行向けに提供
日野のノンステップ・ハイブリッド・バスをベースに開発した「FCバス」だ。定員は77名(座席26+立席50+運転士1)。[写真拡大]
トヨタ自動車と日野自動車は、新しい燃料電池システム「トヨタフューエルセルシステム」(TFCS)を搭載した燃料電池バス(FCバス)を開発し、1月9日から豊田市内を走る路線バス「とよたおいでんバス」の営業運行向けに提供している。この車両はトヨタと日野が共同で開発したFCバスで、日野が生産しているハイブリッドのノンステップ路線バスをベースに、トヨタのFCV「MIRAI」向けに開発したTFCSを搭載。TFCSは、燃料電池技術とハイブリッド技術を融合させ、燃料電池自動車(FCV)「MIRAI(ミライ)」向けに開発したシステムである。
このFCバス開発は、トヨタがTFCSを、日野がシャシーをはじめバス本体をそれぞれ担当し、両社が培ってきた技術やノウハウを活用して完成した1台だけの路線バス用燃料電池車だ。
今回のFCバスには、出力を高めるためにFCスタック及びモーターなどを2個搭載するほか、高圧水素タンクを8本搭載している。さらに、外部電源供給(V2H)システムは、2013年11月より開始した実証試験等の結果を活かし改良している。
トヨタと日野は、FCバスの実用化に向け、公共交通である路線バスの営業運行による実証試験を通じて、FCバスの実用性や有用性を検証し研究開発を進めていく。燃料となる水素の充填は、NEDO事業として、とよたエコフルタウン水素ステーションを使用する。
この路線バス実証試験は、経済産業省「次世代エネルギー・社会システム実証事業」として採択され「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト」の一環として2010年度から進めているFCバスによる公道走行試験および非常時における外部への電力供給実証の一部であり、豊田市の協力を得て行なう。
なお、営業運行計画とFCバスは、名鉄バス豊田営業所が運行事業社となり、運行経路は「とよたおいでんバス・豊田東環状線(豊田市~三河豊田駅前)」を1日3往復走っている。日野自動車はこの実証試験でバス運行における課題を洗い出し、来年の市販に向けて開発を進める。
また、独ダイムラーは2020年をメドに日本で燃料電池バスの販売を始める計画だ。その頃の日本では、水素ステーションなどインフラの整備が進むうえ、環境面などで自治体交通局などが関心を高めていることから参入を決めた。販売や保守は傘下の三菱ふそうトラック・バスが担う。
路線バスでも水素燃料の活用が本格化する。(編集担当:吉田恒)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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