【黒澤善行の永田町ウォッチ】衆参両院に情報監視審査会の発足へ

2015年1月18日 18:41

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記事提供元:さくらフィナンシャルニュース

【1月18日、さくらフィナンシャルニュース=東京】

 9日、政府は、昨年12月10日に施行された特定秘密保護法に基づき、昨年末現在の特定秘密に係る指定状況について公表した。特定秘密に指定(事項別)された情報は、政府の10省庁の計382事項となった。文書数では40万件前後とみられる。

 指定された特定秘密情報は、防衛(247事項すべてが防衛省指定)、および外交(外務省、内閣官房、海上保安庁など113事項)の関連情報が中心だ。このほかは、警察庁・公安調査庁が指定したスパイなどの防止関連(18事項)と、テロ防止関連(4事項)の情報となっている。

  省庁別でみると、防衛省(暗号85事項、自衛隊の装備関連情報54事項など計247事項)が最も多く、次いで内閣官房(暗号23事項、情報収集衛星関連21事項など計49事項)、外務省(インテリジェンス関連11件など計35事項)、警察庁(18事項)、海上保安庁(15事項)、公安調査庁(10事項)が続く。経済産業省(4事項)や総務省(2事項)、国家安全保障会議(1事項)、法務省(1事項)でもそれぞれ特定秘密の指定があった。

  一方、特定秘密保護法の運用が適正か否かをチェックする情報監視審査会を国会に設置することが、特定秘密保護法に明記されていることから、与野党は、今月26日召集予定の通常国会で早期に発足させる方針だ。衆参それぞれ会長および委員の計8名で構成する審査会は、非公開の秘密会で政府から運用状況について報告を受け、指定が不適切と判断した場合は指定解除を政府に勧告することができる。

 与党は、衆参両院の情報監視審査会の初代会長に、衆議院は額賀元防衛庁長官・前衆議院国家安全保障特別委員長を、参議院は金子前参議院決算委員長を充てる方針だ。当初、施行に従って、昨年末の特別国会において発足させる方向で進められていた。しかし、人選が難航したため、発足そのものが見送られることとなった。両名は、通常国会で選任される見通しだ。審査会委員の人選については、与野党で協議・調整を進めているという。【了】

 黒澤善行(くろさわ・よしゆき)/愛知県春日井市生まれ。立命館大学政策科学部卒業、立命館大学政策科学研究科博士前期課程修了。毎日新聞社「週刊エコノミスト」記者、衆議院議員政策スタッフ、シンクタンク2005・日本(自民党系)研究員などを経て、従来の霞が関の機能を代替できる政策コンサル産業の成立を目指す株式会社政策工房の主任研究員に就任。主著に『できる総理大臣のつくり方』(春日出版、共編著)『ニッポンの変え方おしえます―はじめての立法レッスン』(春秋社)がある。政策工房Public Policy Review(http://seisaku-koubou.blog.jp)より、著者の許可を得て転載

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