理研、ナノシートを使って特異な機械的物性を持つゼリー状物質を作製することに成功

2015年1月5日 23:25

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近接する酸化物ナノシートの静電反発力のイメージ。2つのナノシート間の距離が固定されている場合、反発力はナノシート間の二面角に応じて変化する(理化学研究所の発表資料より)

近接する酸化物ナノシートの静電反発力のイメージ。2つのナノシート間の距離が固定されている場合、反発力はナノシート間の二面角に応じて変化する(理化学研究所の発表資料より)[写真拡大]

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  • 磁場に対して垂直に配向する酸化チタンナノシート(a:今回共同研究グループが発見した配向)、および、磁場に対して平行に配向する酸化ニオブナノシート(b:これまで報告されてきた酸化物ナノシートの典型的な磁場配向)(理化学研究所の発表資料より)
  • 静電反発力により内部から支えられたヒドロゲル材料のイメージ。磁場印加下にてビニルモノマーをラジカル重合することにより、ナノシートの水分散液はヒドロゲルへと変換され、互いに平行に配向したナノシートの構造は半永久的に固定される(理化学研究所の発表資料より)

 理化学研究所の相田卓三グループディレクターらによる研究グループは、互いに静電反発する酸化物ナノシートを磁場に対して垂直な方向に配列することで、特徴的な性質を持つゼリー状物質「ヒドロゲル」を作製することに成功した。

 セラミックスやプラスチックなどの構造材料の設計では、電磁気の「引力」を利用して強度を高める工夫は続けられていたものの、「反発力」を利用する試みは、これまで全く行われてこなかった。

 今回の研究では、ナノシートの分散液にビニルモノマーを加えておき、磁場印加下でラジカル重合することにより、磁場配向した構造を固定しゲル化することで、静電反発力により内部から支えられたヒドロゲル材料を作製した。このヒドロゲルは、縦方向の大きな荷重には耐えつつ、横方向には容易に変形するという、通常の材料では実現できない特異な機械的特性を示す。

 今後は、本研究成果が構造材料の設計に大きな影響を与えると期待されている。

 なお、この内容は1月1日に「Nature」に掲載された。

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