NICT、ルビジウムの原子時計の約5倍の精度を持つ新しいマイクロ波原子時計を開発

2014年8月27日 20:13

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情報通信研究機構が今回試作したイオントラップ型マイクロ波原子時計(情報通信研究機構の発表資料より)

情報通信研究機構が今回試作したイオントラップ型マイクロ波原子時計(情報通信研究機構の発表資料より)[写真拡大]

 情報通信研究機構(NICT)は、ルビジウム原子時計より約5倍精度の高いイオントラップ型マイクロ波原子時計を開発することに成功した。

 精度の高い時計は、ナビゲーションや高速通信、精密機器などに使用されており、産業界では、数十万円程度と安価で、誤差が10のマイナス13乗の精度を持つルビジウム原子時計が広く使用されている。

 今回の研究では、原子捕捉型のマイクロ波原子時計にレーザー冷却を適用し、定期的にイオンを用いて磁場を測定することで、ルビジウムの精度を約5倍上回る新しい原子時計を実現した。

 今後は、小型化とコストダウンによって、実用化に繋がることが期待されている。

 なお、この内容は「New Journal of Physics」に掲載された(日本時間7月23日)。

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