上越教育大、テレビによる学習効果はライブの学習よりも低いことを明らかに

2014年8月5日 10:58

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実験の様子。参加者は色と形の2つのルールがあるゲームで、ライブまたはテレビ条件のモデルが使うルールと同じルールを使用するように指示される(上越教育大学の発表資料より)

実験の様子。参加者は色と形の2つのルールがあるゲームで、ライブまたはテレビ条件のモデルが使うルールと同じルールを使用するように指示される(上越教育大学の発表資料より)[写真拡大]

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  • 分類段階の成績を示した図。成人および幼児のどちらも、ライブ条件とテレビ条件の間に成績の違いは見られなかった(上越教育大学の発表資料より)
  • 左図:幼児の運動関連領野の活動(酸化ヘモグロビン量)を示したもの。青いバーがライブ条件の活動であり、赤いバーがテレビ条件の活動を表している。右図:ヒトの頭を頭頂部から見た模式図で、本研究で計測した領域の空間的位置を示している(上越教育大学の発表資料より)

 上越教育大学の森口佑介准教授らによる研究グループは、ライブによる学習と比べてテレビの学習は運動関連領野の活動が弱いことを明らかにした。

 子供は3歳以下ではテレビから十分に学習できず、4~5歳からテレビの他者から学習できるようになることが分かっているが、ライブでの学習と比べて違いがあるかどうかについては不明であった。

 今回の研究では、5~6歳の幼児15名と成人15名にカード分けゲームを実施してもらった。その結果、成人はテレビとライブで運動関連領野の酸化ヘモグロビン量が増加したものの、幼児はテレビでは参加ベモグロビン量が増加しなかった。これは、幼児がテレビから学習する場合は、他者認識と関連する運動関連領野が活性化していないことを示しており、ライブの他者とテレビの他者から等しく学習できる幼児でも、その学習プロセスや脳内機序は異なることを示唆している。

 研究チームは今後、テレビから学習する際の学習プロセスや脳内機序をより明確にしていき、効率よくデジタル機器から学習する方法を探りたいという。

 なお、この内容は8月2日に「Trends in Neuroscience and Education」に掲載された。

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