使用済パソコンはちゃんとリサイクルされているのか

2014年6月27日 16:07

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記事提供元:エコノミックニュース

 近年、不法投棄の増加や環境への配慮からゴミ廃棄の規制が厳しくなっている。同時に資源のリサイクルが強く叫ばれている。使用済みのパソコンももちろん同じで、簡単に廃棄はできないし、使用済みのパソコンの扱いに困っているという人も多いだろう。一般社団法人 パソコン3R推進協会は23日、会員企業が2013年度に回収した使用済パソコン(表示装置を含む)の統計結果を発表した。それによると、使用済パソコンの回収再資源化実績は前年度比105.8%の89万2000台となった。

 このうち、家庭から回収したパソコン(家庭系パソコン)は前年度比106.0% の47万3000台、法人から回収したパソコン(事業系パソコン)も前年比105.5%の41万9000台で、ともに前年度を上回った。

 なお、家庭系パソコンは、リサイクルのための回収量は前年度比106.6%の44万9000台となったが、製品リユースのための回収量は前年度比95.7%の2万4000台となった。 一方、事業系パソコンは、リサイクルのための回収量が前年度比101.8%の30万9000台、製品 リユースのための回収量は前年度比11%の11万台となり、ともに前年度を上回った。パソコンのリサイクル制度が開始して10年が経過した。同会員企業による地道な普及啓発活動により、パソコンのメーカ回収がようやく根付いてきたことに加え、WindowsXPサポートの終了や消費税 増税の影響による買い替えの促進がこのような結果に結びついたとしている。

 リサイクルのために回収されたパソコンを製品カテゴリ別にみると、パソコン本体合計ではデスクトップ型パソコン本体の減をノートブック型パソコンの増がカバーし、家庭系パソコン、事業系パソコンともに前年度から7%強前年度を上回りました。これに対し表示装置においては、家庭系パソコンではブラウン管式表示装置(CRTディスプレイ)の減を液晶式表示装置(液晶ディスプレイ)の増がカバーし、表示装置合計では5%強前年度を上回ったが、事業系パソコンでは、液晶式表示装置も前年度実績を若干下回り、表示装置合計では前年度から10%強の減となった。

 再資源化実績を見ると、デスクトップ型パソコン本体は資源再利用率(法定目標値)50%に対し79.8%、ノートブック型パソコンは同20%に対し59.9%、ブラウン管式表示装置は同55%に対し70.8%、液晶式表示装置は同55%に対し74.9%といずれのカテゴリにおいても13度における資源再利用率は法定目標値を達成した。(編集担当:慶尾六郎)

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