NICT、量子暗号とスマートフォンを組み合わせたセキュリティシステムを世界で初開発

2014年6月5日 23:05

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量子鍵配送(QKD)装置とスマートフォンを用いたデータの安全な保存・閲覧システムの例(情報通信研究機構の発表資料より)

量子鍵配送(QKD)装置とスマートフォンを用いたデータの安全な保存・閲覧システムの例(情報通信研究機構の発表資料より)[写真拡大]

 情報通信研究機構(NICT)は、量子鍵配送装置から乱数をスマートフォンに転送・保存することで、データの保存とアクセスのセキュリティを守る新しいシステムを開発した。

 これまで、データ伝送中の盗聴に対しては量子暗号を使って安全な通信が可能であったが、保存したデータに対する不正アクセス防止策は十分になされていなかった。

 今回の研究では、量子鍵配送装置を使ってデータ暗号化用と個人認証用の2つの乱数を生成し、量子暗号とスマートフォンを組み合わせることでデータを安全に保管すること、安全にアクセスをすることを可能にした。

 この研究成果は、電子カルテなどの個人情報管理への応用が期待されている。

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