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【木村隆のマーケット&銘柄観察】ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズは今期黒字計上を評価
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090>(東マ)の調整相場にピリオドが打たれそう。1月6日の高値5920円から調整を続けてきたが、5月21日の1172円でボトムを確認の足取りだ。高値から約8割下げで値幅的な整理は完了したほか、調整時間も6カ月目に入り日柄的な整理も行き届いた。
タイミング良く、5月14日には、今2015年3月期の業績について黒字見通しが明らかになった。前2014年3月期は期初に営業利益は黒字を見込んでいたが、最終的に1200万円の営業損失に下振れ、株価面での重石になっていた。
しかし、今期は売上げ7億8000万円(前期比27.8%増)、営業利益は2100万円(前期は1200万円の損失)の黒字転換見通しが明らかになり、株価は次第に前を向いた方向で動き出す可能性が強そう。
同社は製薬や食品等の民間企業、大学や公的研究機関からメタボローム解析試験を受託するメタボローム解析(メタボロミクス)技術を軸に事業を展開している。メタボロームとはアミノ酸や脂質、核酸などの代謝物質を網羅的に研究する分子生物学の一研究分野。
メタボローム解析では、がん研究用解析プラン「C-SCOPE」の販売が、国内では製薬企業を中心に拡大しおり、営業体制強化のため、営業担当者の増員をはかる。さらに、市場規模の大きい北米での事業拡大を進めるなど、海外展開も積極化していく方針だ。
一方、特定の病気などで影響を受ける代謝物質(バイオマーカー)の探索や臨床検査薬の研究開発を行うバイオマーカー事業では、大うつ病性障害の診断キットの仕様を今3月期中に確定させ、診断、臨床検査企業への導出を目指していく。期待材料の現実化接近が着実に株価を押し上げていくことになりそう。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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