京大、植物に感染するカビの攻撃機構の一部を明らかに 防除薬剤の開発に期待

2014年5月24日 17:13

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カビが植物に感染する際、病原性関連タンパク質(エフェクター)をどのように分泌するかを示した図(京都大学の発表資料より)

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 京都大学の高野義孝准教授・入枝泰樹特定研究員らによる研究グループは、カビが植物に感染する際、リング状に病原性関連タンパク質(エフェクター)を分泌していることを明らかにした。

 植物病害の80%以上は、カビによる感染で、作物を育てる際にはいかにカビから守かが重要になる。これまでに、カビはエフェクターと呼ばれるタンパク質を宿主植物内で分泌することで、宿主植物が持つ防御作用を抑制していると考えられていたものの、その詳細は明らかになっていなかった。

 今回の研究では、キュウリなどの病原菌となるウリ類炭疽病菌に注目し、蛍光タンパク質とエフェクタータンパク質を融合させることで、蛍光シグナルをリアルタイムで観察することに成功した。その結果、リング上の蛍光シグナルが検出され、この領域に集中的にエフェクタータンパク質を分泌していることが分かった。

 本研究グループのメンバーは、「エフェクター分泌機構を阻害・攪乱する化合物が見い出せれば、新たな防除薬剤の開発に貢献できると期待されます。」とコメントしている。

 なお、本研究成果は、米国科学雑誌「The Plant Cell」のオンライン速報版に掲載されている。

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