【アナリスト水田雅展の銘柄分析】フリービットは出直り本格化、格安スマホ販売関連を材料視

2014年5月23日 09:34

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■13年12月高値目指す

  インターネットインフラ提供事業のフリービット <3843> (東マ)の株価は4月の直近安値圏から急反発し、その後も下値を切り上げて出直りの動きが本格化している。格安スマートフォン関連のテーマ性もあり、強基調に転換して13年12月の高値圏を目指す展開だろう。なお6月13日に前期(14年4月期)の決算発表を予定している。

  通信事業者から借り受けた通信インフラを利用して、ブロードバンドインフラ事業(ISP事業者向けネットワークサービス等)、クラウドコンピューティングインフラ事業(独自の仮想化技術によるクラウド系サービス等)、アドテクノロジーインフラ事業(企業のWEB戦略支援サービス等)、次世代インターネット・ユビキタスインフラ事業(ユビキタス家電の企画・販売等)、B2C事業(個人向けインターネット接続サービス等)などを展開している。

  基本戦略は4つのインフラを「スマートインフラ」と定義し、これらを垂直統合して一気通貫でサービスを提供するMCI(マルチ・レイヤー・コンポーネンント・インテグレーション)戦略だ。中期経営計画「SiLK VISION 2016」では、目標値として最終年度の16年4月期の売上高260億円、営業利益26億円を掲げている。

  グループ会社としては、ISP事業者向けブロードバンドインフラのギガプライズ <3830> 、法人向けクラウドコンピューティングインフラのベッコアメ・インターネット、法人向けSEO(検索エンジン最適化)などアドテクノロジーインフラのフルスピード <2159> 、個人向け(B2C)インターネット接続サービスプロバイダのドリーム・トレイン・インターネット(DTI)などを傘下に置いている。

  B2C事業では、独自開発のスマートフォン端末「PandA」を販売し、通話基本料とパケット通信代および端末「PandA」の料金を合わせた月額2000円(税抜き)からの戦略的モバイルサービス「freebit mobile」も提供している。O2O戦略として販売店「ATELIER」の全国展開も開始する方針だ。

  前期(14年4月期)の連結業績見通し(13年9月12日に純利益を減額修正)は売上高が前々期比3.2%減の200億円、営業利益が同28.2%増の12億円、経常利益が同2.1倍の10億円、純利益が1億円(前々期は1億85百万円の赤字)としている。

  純利益はベッコアメ・インターネットの不適切会計処理に対する調査費用の特別損失計上が影響するが、ブロードバンドインフラ事業ではモバイル通信の契約数が順調に推移し、B2C事業ではDTIのモバイル・クラウド領域における戦略的サービス投入効果でモバイルユーザー数が拡大する。フルスピードの構造改革終了に伴う収益改善も寄与する。

  ブロードバンドインフラ事業の基幹網再構築や「freebit mobile」に係る先行投資負担、ベッコアメ・インターネットのEC事業縮小の影響などを吸収して営業増益、経常増益の見込みだ。通期見通しに対する第3四半期累計(13年5月~14年1月)の進捗率は売上高が76.9%、営業利益が75.7%、経常利益が83.6%、純利益が167.0%と高水準だったため増額の可能性があるだろう。

  株価の動きを見ると、4月14日直近安値980円から急反発して4月23日1818円まで急伸した。格安スマートフォン関連が材料視されたようだ。その後5月中旬の1400円近辺まで一旦反落したが、足元では1500円~1600円近辺まで戻している。下値を切り上げた形であり、出直りの動きが本格化してきたようだ。

  5月22日の終値1543円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS5円12銭で算出)は301倍近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS303円96銭で算出)は5倍近辺である。4月戻り高値圏から反落した直近の調整は日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から反発し、サポートラインを確認して下値を切り上げる形となった。強基調に転換して13年12月高値2828円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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