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米欧のロシア制裁は“大した事ない”、プーチン演説で事態が動くか
*09:05JST 米欧のロシア制裁は“大した事ない”、プーチン演説で事態が動くか
ウクライナ南部クリミア半島で16日実施された住民投票では、大方の予想通り、ロシアへの帰属を求める住民が大多数を占めました。
市場参加者はこの住民投票の結果よりも、これを受けた米欧による追加制裁の内容に注目を寄せていましたが、ふたを開けてみれば一部要人の資産凍結やビザ(査証)発給停止措置など、ロシア経済に大打撃を与えるような制裁とはなりませんでした。
今回の米国と欧州連合(EU)による追加制裁は1991年の旧ソビエト連邦崩壊後で最も幅広いものとなりましたが、それでも米欧の指導者は外交的解決への道を残した格好です。
米欧はクリミアの住民投票を国際法違反として承認しない姿勢を示していますが、今回の追加措置の内容を見る限りでは米欧はロシアがさらにウクライナ侵攻を進めるのを阻止することに焦点を置き、ウクライナのロシア帰属は“ひとまず黙認”する姿勢を示したとも読み取れます。
特にEUはロシアと深い経済関係を持っており、ここにくさびを打ち込む強力な制裁が発動されるのは、ロシアがさらなる侵略を犯した場合に限るという戦略を米欧は持っているのかもしれません。
すでにドイツの産業界からはロシア経済を弱める制裁を警戒する声が上がっており、米欧にとってもロシアに強気一辺倒となれない理由があります。ここを見透かしているのが金融市場で、ロシア金融市場では株式、為替、債券がトリプル高を演じました。もともと売られ過ぎ感の強まっていた中で米欧の制裁が「大した事ない」との見方が買い戻しを急加速させたようです。
ただ、米欧の制裁はこれで終わりという訳ではありません。ロシア大統領府は、プーチン大統領が18日午後3時(日本時間午後8時)から議会上院と下院の議員を集め、クレムリンで演説を行うと発表しました。
大統領がクリミア編入についてどのような方針を示すかに注目が集まっていますが、米欧が認めていない住民投票の結果をロシアが重視すると主張することは間違いないでしょう。米欧はクリミア編入を黙認するのか、それとも編入を認めず制裁を強化するのか、次の動きはここが焦点になりそうです。
(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》
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