【中国の視点】ウクライナ情勢:ロシアが有利、グルジア紛争と同じ終わり方か

2014年3月4日 08:04

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記事提供元:フィスコ


*08:04JST 【中国の視点】ウクライナ情勢:ロシアが有利、グルジア紛争と同じ終わり方か
日米欧など主要7カ国(G7)と欧州連合(EU)の首脳は日本時間3日午前、ウクライナの主権と領土を侵害したロシアを非難し、共同声明を発表した。これより先、米政府はロシアを主要8カ国(G8)から除外し、EUなどと協力してロシアに制裁を加える可能性を示唆していた。

一方、ウクライナで使用されている石油・天然ガスの9割がロシアから輸入しているため、ウクライナ問題でロシアが有利な立場にあると分析された。エネルギーの供給中止が戦争より怖い上、経済が崩壊に近いウクライナにとって資源以外にもロシアからの資金援助を依存していると指摘された。

ウクライナの債務残高は約600億米ドル(約6兆900億円)に上り、デフォルト(債務不履行)を避けるため、国際社会から350億米ドルの緊急融資を必要としている。欧米が国際通貨基金(IMF)などに呼び掛けているが、現時点では有力な救済策は出ていない。また、ウクライナの経済状況が一段と悪化すれば、国内で再び騒乱が起きる可能性が高いため、基盤が固まっていない暫定政権も安泰ではいられないと指摘された。

中国の専門家は、今後のロシアの出方について、実質上支配権を確立したクリミア半島に加え、ロシア語を話すウクライナ人が多数住んでいる東部とクリミア以外の南部地区も侵攻する可能性が高いとみている。東部と南部に住んでいるウクライナ人はロシアへの帰属意識が高いという背景があり、ロシアはそれを利用して2008年に起きた南オセチア紛争(グルジア紛争)のように一部のウクライナを独立させる狙いがあると分析された。また、米国も南オセチア紛争のように、ロシアとの一段対立を避けるため、強力な軍事行動を避ける可能性があるとみられている。

なお、グルジアからの独立を主張する同国北部の南オセチアをグルジア軍が2008年8月7日に攻撃したことを受け、ロシア軍は翌8日に反撃してグルジアに侵攻した。ロシア軍はロシア人を保護する目的で西部のアブハジアにも軍事介入した。ロシアは南オセチアとアブハジアの独立を承認したが、日本や欧米などは認めていない。《ZN》

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