イラン、日本に原発技術協力を依頼 問われる安倍外交

2014年1月10日 08:00

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記事提供元:NewSphere

 1月5日、イランのアラグチ外務次官はNHKのインタビューに対し、イラン政府は同国内における原子力発電所の増設に関して、日本の技術的な協力を期待すると述べた。同氏は、「本件は近い将来、両国間における最も重要な課題の1つになるだろう」と語ったという。

【欧米6ヶ国の同意は得られるのか】

 アラグチ次官は、核開発問題の実質的な交渉責任者である。イランの英字新聞テヘラン・タイムズによると、欧米側の望む核開発の制限などを今月中には実行に移し、最終合意に向けた交渉に進みたいと見通しを示したという。

【イラン当局は日本の原発技術を評価】

 2011年の東日本大震災による東京電力福島第一原発事故のため、原発の輸出は止まっていたが、再開に向けて安倍首相は努力を重ねている、とイラン政府系のファルス通信は報じている。イラン当局は原子力開発の代替案として世界の一流製造国企業の誘致を考えており、アラグチ次官は「日本は最新の原発技術を持っていて、輸出もしている」と述べたという。

【イラン、ロシア企業と原発で協力か】

 昨年9月23日、イランはブシェールに完成した1000メガワット級の原発1号機の引き渡しをロシアから受けた。この原発はもともと1975年にドイツ企業が建設を始めたものだが、1979年のイラン革命後、アメリカがハイテク機器の対イラン禁輸措置をとったため、建設が止まっていた。その後1990年代後半にロシアが建設を引き継いだが、技術上あるいは財政上の問題から、プロジェクトの完了は延び延びとなっていた。

 また、ファルス通信の伝えるところによると、昨年12月初旬、イラン原子力庁(AEOI)のサレヒ長官は、ロウハニ大統領に対して原発増設の予算確保を上申している。サレヒ長官はこの際、原子力開発に関する長期的な見通しを示し、2万メガワットの発電が可能な原発建設を進めるよう国会からも指示されていると語っていた。ファルス通信によれば、サレヒ長官はかねてよりロシア当局者と原発4基の増設に向けて交渉中であるという。12月13日、長官は2014年の早い時期に、ロシア企業と共に2基目の原発建設に着手したいとの希望を述べた。

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