【木村隆のマーケット&銘柄観察】住友金属鉱山は来期の増益転換を取り込む相場へ

2013年12月20日 12:20

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  住友金属鉱山 <5713> がもみ合い離脱へ浮上態勢に入ってきた。今2014年3月期の9月中間決算は営業利益が707億円と、前年同期比2%増を確保した。増益率は物足りないが、従来予想の310億円を大きく上回る決算であった。

  中間決算は会社計画を上回り順調に推移したものの、後半は製錬部門での定期炉修繕の工期が延びることになった影響や、海外プロジェクトでのニッケル生産が遅れているとして、通期の営業利益を810億円から710億円(前期比26%減)と期初計画を下方修正した。後半の営業利益は313億円(前年同期比44%減)となる。そうした状況を受け、調整色を鮮明にしていたが、12月16日の1253円安値で底打ち機運を強めてきた。

  今期こそ減益となるが、海外プロジェクトの稼働などにより来期以降は増益基調に転じることが予想されている。資源部門は新規開発鉱山ではチリのシエラゴルダ鉱山開発を行っており、2014年の操業開始が予定されている。既存鉱山では鉱区拡張により米国のモレンシー鉱山とペルーのセロ・ベルデ鉱山で増産を計画。製錬部門では、フィリピンでニッケル製錬のタガニート・プロジェクトを推進しており、この12月から本格フル生産に入った。

  一方、材料部門では、今後の利益成長の柱になるものとして電池材料の拡販が注目されている。同社では電池の正極材料として、ニッケル酸リチウムと水酸化ニッケルを手がけているが、ハイブリッド車の電池に使用されるニッケル酸リチウムの生産能力を増強した。環境対応としてハイブリッド車の普及が進む見通しであり、生産能力の増強に合わせた販売増が期待される。

  来期、来々期と増益が予想されており、そうした中でのPBR1.0倍は非常に割安感が強い水準だ。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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