中国の台頭は第一次大戦時のドイツと酷似、周辺では同盟強化→内政変化も

2013年12月4日 09:09

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記事提供元:フィスコ


*09:09JST 中国の台頭は第一次大戦時のドイツと酷似、周辺では同盟強化→内政変化も
中国国防省はこのほど、ウェブサイト上の声明で、防空識別圏を設定後、日本の一部航空会社を含め、多くの航空会社が飛行計画を提出したと発表した。また、“一部の国”が示している飛行計画の詳細報告を拒否する姿勢は無責任かつ有益ではないとも指摘している。

民間航空機の計画提出については米国政府も中国に従うよう勧告を出しており、あくまで政治と経済を分離した「安全最重視」の措置と捉えられる。もちろん中国もこうした流れは計算していたと考えられ、空域のリスクを高めることで経済の分野で民間企業の中国に対する従属を促し、政府レベルで日本などに圧力をかけてきたとも想定できよう。

さて、今回の中国の行動は第一次世界大戦前のドイツの動きと酷似しているとの指摘がある。当時のドイツは現在の中国と同様に力を蓄えてきた新興国で、英国との海軍軍拡競争に着手。また、1911年にはモロッコ内乱に介入したフランスに対してドイツは砲艦パンター号を派遣して威嚇した。

このドイツの行動はフランスと英国との同盟関係を試すものだったが、逆に英仏関係は強化される結果となった。中国の防空識別圏設定も日米同盟を強化させる方向に動くばかりか、日本と韓国が接近する口実になる可能性さえ出ている。

緊張の高まりは同盟国間の内政にも少なからぬ影響を与えるが、米国政府が韓国と中国通信大手、華為技術との契約を疑問視した問題などはその延長線上にあるのかもしれない。日本の秘密保護法案も安全保障に対する米国からの締め付けと言えば考えすぎかもしれないが、想像することくらいは可能だ。《RS》

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