福島沖の洋上風力発電事業、実証試験段階に

2013年11月11日 12:59

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福島洋上風力コンソーシアムは11日、浮体式洋上風力発電設備1基、浮体式洋上サブステーション、海底ケーブルの設置工事が完了し、実証海域である福島県沖約20km地点において運転を開始したと発表した。

福島洋上風力コンソーシアムは11日、浮体式洋上風力発電設備1基、浮体式洋上サブステーション、海底ケーブルの設置工事が完了し、実証海域である福島県沖約20km地点において運転を開始したと発表した。[写真拡大]

 福島洋上風力コンソーシアムは11日、2012年3月に経済産業省から受託した「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」について、浮体式洋上風力発電設備1基、浮体式洋上サブステーション、海底ケーブルの設置工事が完了し、実証海域である福島県沖約20km地点において運転を開始したと発表した。

 第1期工事の完了に伴い、浮体式洋上風力発電設備1基、浮体式洋上サブステーションは同日から実証試験段階に入り、気象・海象データ、運転データ収集・分析を行い、浮体式洋上風力発電の安全性、信頼性、経済性を評価すると共に、運転維持管理手法を確立していく。

 第2期工事では世界最大級の7MW油圧ドライブ式浮体式洋上風力発電設備2基を2014年度中に実証研究実施海域に設置する予定。福島県沖浮体式洋上ウィンドファームの設備容量は合計で16MWとなり、浮体式では世界最大規模となる。

 2015年度まで行われる今回の実証研究では、製造業をはじめとする洋上風力発電関連産業の創出、また浮体式洋上発電設備を日本の主要な輸出産業の1つに発展させることを目標とするほか、地元の漁業関係者との協議を通じて、本実証研究事業の大きなテーマの1つである"漁業と浮体式洋上ウィンドファームの共存"の実現に向けた取り組みを進めていく。

 福島洋上風力コンソーシアムは、丸紅、東京大学、三菱商事、三菱重工業、ジャパン マリンユナイテッド、三井造船、新日鐵住金、日立製作所、古河電気工業、清水建設、みずほ情報総研で構成されている。

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