電力メーターの検針員が消える日 東電 スマートメーターを20年に全世帯導入へ

2013年11月3日 19:16

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記事提供元:エコノミックニュース

 スマートメーターをご存知だろうか。近頃ななんでもかんでも「スマート」という単語が多くて紛らわしいのだが、このスマートメーターとは、次世代電力計のことだ。従来のアナログ電力計と異なり、デジタルで電力を計測し、電力計内に通信機能を備えている。その通信機能を利用し、今間まで検針員が計測していたものを自動化したり、その他様々なサービスへの活用が期待されている。

 東京電力は、次世代電力計(スマートメーター)を2014年度から23年度までの10年間で設置する従来計画を抜本的に見直し、設置期間を3年間前倒しして、20年度までの7年間で当社サービスエリア全域2,700万台を設置することを決定した。

 14年度前半から、一部地域においてスマートメーターの設置を試験的に開始し、同年度後半からは、サービスエリア全域で、従来計器の検定有効期間満了に伴う取り替えを実施していく。さらに、設置を希望されるユーザーに対しては、できる限り速やかに対応するとしている。

 スマートメーターを活用した種々の機能や新たなサービスは、15年7月から本格的に稼働する予定で、遠隔での自動検針やアンペア容量の変更などの機能の実現に加えて、より詳細な電力使用量の可視化やこれらのデータを用いた新たなサービスを開始する。

 このスマートメーターの通信システムは、同社が提案募集(システムの基盤となる通信方式および通信機器・通信ネットワークシステムの仕様ならびに調達先を決定する)を行い、東芝<6502>が受注している。

 

 東京電力は、今後、信頼性と拡張性の高いスマートメーターインフラを構築することで、ユーザーの使用形態に応じた多彩な料金メニューの設定や、省エネ支援などを通じ、電力料金の負担軽減や暮らしに役立つサービスの提供などに取り組んでいくとしている。(編集担当:久保田雄城)

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