米量的緩和で年内縮小論、2月の政治バトル次第では3月縮小は困難?

2013年11月1日 09:40

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記事提供元:フィスコ


*09:40JST 米量的緩和で年内縮小論、2月の政治バトル次第では3月縮小は困難?
世界の金融市場の視線が、あらためて米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の行方に注がれています。前月29-30日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では事前予想通り毎月850億ドルの資産購入プログラム継続が決められましたが、その声明内容は市場が予想したほど“ハト派ではなかった”との評価が聞かれています。

FOMC声明では「財政政策が経済成長を抑制しつつある」と指摘しつつも、より幅広い経済情勢が「底堅さを増しつつある状況」と一致しているとの認識を表明。FOMC前までは緩和策の縮小開始は来年3月になるとの説が最有力でしたが、足元では“年内もあり得る”との見方も芽を出しつつあります。

例えば英銀バークレイズはFOMCを受けて早ければ12月にも縮小が開始される可能性を指摘。また、シティグループは来年1月の縮小確率をFOMC以前の25%から45%に引き上げました。とはいえ、アナリストの大多数は依然として3月説を採用しており、早期縮小の可能性はまだ芽生えたばかりといえそうです。

さて、10月に世界を騒がせた米国の債務上限引き上げ問題ですが、今度は来年2月に第2ラウンドが佳境を迎えます。支持率低下にもかかわらず共和党の「ティーパーティー(茶会派)」は臨戦態勢を崩していないようで、また同じことが繰り返されるとの悲観論も根強く残っています。

また、与野党対立の源泉ともいえる“オバマケア”についても、10月1日からシステムトラブルに見舞われています。トラブル解消には数カ月要するとの指摘もあり、これでティーパーティーが勢い付くことも想定できるようになりました。

第2ラウンドが10月の第1ラウンド異常に混乱した場合、政治のゴタゴタが景況感をさらに下押しし、大方が予想している3月の量的緩和縮小も実現できない可能性もゼロではありません。

FRBはこうした政治情勢を先読みし、縮小開始を年内からにしてドルの信認をつなぎとめ、政治が混乱したら緩和を拡大するという手も考えているのかも。

(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》

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