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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】インフォコムは第2四半期を嫌気して急落だが過剰反応の感、電子書籍配信などネットビジネス事業は好調
ITソリューションやコンテンツ配信などのインフォコム <4348> (JQS)の株価は、第2四半期累計(4月~9月)の減益を嫌気して急落した。しかし電子書籍配信を主力とするネットビジネスは好調であり、過剰なネガティブ反応の感が強い。
企業(BtoB市場)向けにITソリューション・サービスを提供するITサービス事業、一般消費者(BtoC市場)向けに各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業を展開している。06年に開始した電子書籍配信サービス「めちゃコミック」は、月間ユニークサイト来訪者500万人を突破して国内トップクラスの規模であり、3通信キャリアの公式メニュー掲載順位において1位を独占している。
中期的な重点事業領域として、電子書籍配信を主力とするネットビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、企業の業務効率化機能を充実した完全Web-ERPソフト「GRANDIT」事業を掲げている。さらにクラウドサービス関連、ソーシャルメディア関連、ビッグデータ領域におけるデータサイエンス関連、農業IT化関連なども強化する方針だ。13年10月にはネットビジネス事業の中核として分社化した子会社アムタスが始動した。
M&Aや戦略的アライアンスも積極活用する方針だ。13年9月には医薬品業界向けCRM事業の強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立し、BCP(事業継続計画)分野でのビジネス拡大に向けて危機管理関連ソリューションを手掛ける江守商事<9963>との協業を開始した。
10月29日に発表した今期(14年3月期)第2四半期累計の連結業績はほぼ期初計画水準となり、前年同期比9.3%増収、同10.2%営業減益、同9.8%経常減益、同15.1%最終減益だった。重点事業の成長加速に向けたシステム開発関連の先行投資や、電子書籍関連の広告宣伝費の増加などで営業減益だったが、売上は順調に拡大している。セグメント別に見るとITサービス事業はヘルスケア事業の業容拡大で同3.5%増収、ネットビジネス事業は電子書籍関連の好調で同20.4%増収だった。
通期見通しは前回予想を据え置いて、売上高が前期比7.0%増の400億円、営業利益が同2.8%増の36億円、経常利益が同3.2%増の36億円、純利益が同5.8%増の22億円としている。成長加速に向けた先行投資負担で小幅営業増益にとどまるが、ITサービス事業が同6.3%増収、ネットビジネス事業が同8.5%増収と好調に推移する計画だ。
通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は低水準だが、ITサービス事業の第4四半期(1月~3月)の構成比が高い収益構造のため、特にネガティブ要因とはならないだろう。さらに来期(15年3月期)以降は、先行投資の効果が本格寄与して一段の収益拡大が期待されるだろう。
株価の動き(10月1日付で株式200分割)を見ると、10月中旬から水準を切り上げる展開となり、10月24日には1085円を付けて年初来高値を更新した。さらに10月25日には1124円まで上伸する場面があった。しかし高値圏から一転し、10月30日には前日比150円(14.78%)安の865円まで急落する場面があった。電子書籍関連が人気化する流れで高値圏にあったこともあり、第2四半期累計の減益を嫌気した売りが膨らんだようだ。
10月30日の終値884円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円60銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間17円50銭で算出)は2.0%近辺、実績PBR(株式200分割を考慮した前期実績連結BPS641円83銭で算出)は1.4倍近辺である。
日足チャートで見ると窓を開けて急落し、75日移動平均線近辺まで調整の形となった。ただし週足チャートで見ると、13週移動平均線で下げ止まればサポートラインとして意識されるだろう。第2四半期累計の業績に対して過剰なネガティブ反応の感が強いだけに、反発展開が期待される。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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