【東京2014春夏=10月15日】ドレスキャンプ 東京スカにのせて描く「新しい世界」

2013年10月16日 13:47

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記事提供元:アパレルウェブ

 岩谷俊和氏が復帰として3シーズン目となる2014年春夏コレクション。岩谷流のマキシマムなストリートルックと毒気を帯びた華麗なドレスを披露して、観客を圧倒した昨シーズン。今シーズンはストリートルックとドレスの両方を結ぶ世界観を創り上げた。それは、彼が言うところの「新しい世界」。90年代を思わせるストリートルックに、アニマル、ジャングル、リッチネスなプリントやアクセづかい、そして鼻血を垂らしたスマイルマークなどをあしらったルックなどが登場した。また、モデルとして富永愛が登場したほか、板野友美をはじめとするセレブリティが華を添えた。


写真上/スマイルマークの総柄ルックでランウェイを歩く富永愛
Photo by Koji Hirano

 メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(以下MBFWT)の2日目である15日は、勢いのある東京メンズデザイナーが出揃った。

 「シセ(SISE)」は、“STORY OF A MAN”をテーマに国立競技場でコレクションを発表した。昨シーズンは、緋色をキーカラーに清廉なストリートカジュアルを提案したシセだが、今シーズンは多様なルックを提案した。ダークカラーで大人っぽく描くフリュイド、トロピカルプリントを使用した快楽的なルック、リッチネスなストリート、イブニングアイテムをアレンジしたモードと、一人の男性の多面性を描いた。

 2012年にブランドを発足し、今年6月に、ピッティ・イマージネ・ウォモに出展し、業界内での評価が高まる「パッチー ケークイーター(Patchy Cake Eater)」。今シーズンは、得意のテーラリングをベースに、モードとスポーツの二面性を表現した。全体的にモッズを彷彿させるルックが多く、冒頭に登場した、光沢を帯びたクロップドパンツスーツが印象的であった。


Photo by Ko Tsuchiya

 「ドレスドアンドレスド(DREESSEDUNDRESSED)」は「ムクドリ」をテーマにコレクションを発表。デザイナーの生まれた80年代に盛んだったパンク文化に、90年代のフューチャリスティック要素、ミニマルを融合させ、ジェンダーレスなルックを構築した。会場に設置されたスクリーンにはライブカメラを使い、ランウェイショーがその場でプログラミングシステムによりデジタル映像となり配信するという工夫も。


(c) Japan Fashion Week organization

 「エーディグリーファーレンハイト(A DEGREE FAHRENHEIT)」の、今シーズンのテーマは、“華氏1652度(摂氏900度)”。木炭を加熱し続ける事により、備長炭となる際に生じる変化からインスピレーションを受けたコレクションを発表した。スカーレットカラー一色で、ドレスの持つさまざまなシルエットやディテールを表現。また、炎を思わせるプリントも印象的であった。さらに、今回はセカンドシーズン以降、発表を休止していたメンズラインや、家具ブランド「カイロス(Kairos)」とのコラボレーションしたソファーも紹介した。


(c) Japan Fashion Week organization

 「モトナリオノ(motonari ono)」は「先を行くフェティシズム」とデザイナーが語るコレクションを披露した。ワンピースに落とし込まれた特徴的なプリントは、こみ上げてくるフェティシズムを表現。モトナリオノの得意とするレース使いや、コルセットディテールは、フェティシズムを表現するために、ランジェリーのようなデザインに落とし込んだ。

 そして、MBFWTデビューとなる「ウジョー(UJOH)」は、ブランド当初から発表し続けているダブルラッセル素材で構築的な立体シルエットのピースを発表。デザイナーの西崎暢氏は、MBFWT参加について、「ものづくりの面でもビジネス面でもタイミングがよかった。ウジョーの世界観を表現するには展示会では収まりきらなくなったためランウェイショーを行いました。とても楽しむことが出来ました。」と語った。


(c) Japan Fashion Week organization

 最後を飾ったのが、「ミントデザインズ(mintdesigns)」。テーマはラテン語の“VERTIGO”で“目がまわる”の意。前半は、テーマを思わせるマーブルプリントのルックが登場。その後、カモフラのようなフラワープリント、ラメチェック、メタリックなダイヤ柄、ペンキをとばしたかのような大きなドッドなど、柄を豊富に披露した。全体を通じて印象的であったのが、ノスタルジックな柄をテクニカル素材で表現し、新鮮さを際立たせた点。広い空間を、モデルが不規則に歩くという、目が回るような演出も特徴的であった。


Photo by Ko Tsuchiya

 また15日には、第5回DHLデザイナーアワード授賞式も行われた。受賞したのは、「ドレスアンドレスド (DREESSEDUNDRESSED)」。

 ドレスアンドレスのデザイナー北澤武志と佐藤絵美子が、第5回「DHLデザイナーアワード」を受賞した。「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京 2014」に参加した全37ブランドから選出され、コレクション発表後に、授賞式が開催された。DHLデザイナーアワード」は高い創造性と技術を備え今後世界での活躍が最も期待できる気鋭のファッションデザイナーに贈られる賞である。

 ドレスアンドレスドは、2009年のブランド創立以来パリやシンガポールと行った世界に活動を広げ、今年2月のロンドンファッツションウィーク期間に開催された「インターナショナル・ウールマーク・プライズ」ではファイナリストにも選ばれるなど、海外からも注目を集めている。

<編集:山中健>

★メルセデスベンツファッションウィーク東京2014春夏特集はこちら

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