【中国から探る日本株】8月の鉄鋼業PMI、前月比で上昇も先行きになお不透明感

2013年9月3日 08:03

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記事提供元:フィスコ


*08:03JST 【中国から探る日本株】8月の鉄鋼業PMI、前月比で上昇も先行きになお不透明感
中国の景気底入れとともに、鉄鋼業界にも明るさが見え始めている。中国物流購買連合会の鉄鋼物流専門委員会が1日発表した鉄鋼業界の購買担当者景気指数(PMI)は53.4となり、前月の52.5から上昇。2カ月連続で好不況の節目となる50を上回った。政府によるインフラ投資の加速や季節要因で新規受注が上昇したことが背景だ。

ただ、同委員会では在庫圧力の高まりに加え、足元の需要拡大で鉄鋼メーカーの増産意欲が再び高まっていることに言及。この先、国内の鋼材生産量が大幅に伸びる可能性があり、これに伴って需給バランスが悪化するとの懸念を示した。このため、鋼材価格の回復余地は限られるとみている。

同時に、鉄鉱石価格の上昇による採算の悪化を警戒する声も聞かれる。中堅鉄鋼メーカーの馬鞍山鋼鉄では、2013年第2四半期(4-6月)に最終黒字を確保したものの、第3四半期累計(1-9月)では引き続き赤字計上となる見通しを示した。7月以降に鋼材価格は回復しているものの、それ以上に原材料価格が上昇しているという。

このように、直近では底入れの兆しの見える中国の鉄鋼業界だが、先行きには依然として不透明感がただよう。新日鉄住金<5401>やJFE<5411>、神戸製鋼所<5406>など日本の鉄鋼各社は円安効果や国内の需要回復で復調を見せているが、中国の鉄鋼市況は不安材料として引き続きくすぶることになりそうだ。《NT》

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