（香港）中国石油天然気が売り先行、中間決算は増益も先行きに不透明感

*10:32JST （香港）中国石油天然気が売り先行、中間決算は増益も先行きに不透明感
中国石油天然気：ペトロチャイナ（00857/HK）
8.54HKドル（-0.16　-1.84％）＝10:30時点

売り先行。22日の取引終了後に発表した決算は市場予想を上回ったものの、下期の業況不透明感や天然ガス部門は実質赤字との報道が嫌気されているもよう。

同社の2013年6月中間決算は、純利益が前年同期比5.6％増の655億2200万元（約1兆480億円）となり、市場予想を上振れた。精製部門は赤字継続となったものの、天然ガス部門の好調でカバーした。

同社の汪東進総裁はこの日の決算説明会で、7月に実施された天然ガス価格改革が同事業の追い風になると指摘。今年は天然ガス事業の利益が100億元、来年以降は年間200億元の幅で上乗せされるとの見方を示した。

ただ、景気の先行き不透明感が残る中で、下期に石油市場が大きく改善することは考えにくいとも報じられている。また、香港紙「明報」（23日付）では、好決算の主因となった天然ガス部門の成長について、合弁会社に絡む特別利益を計上した影響が大きいと分析。これを除外すると同部門は実質赤字となり、全体で見ても業績は悪化したと指摘している。

■企業紹介
中国3大石油メジャーの一角。原油・天然ガスの探査・生産で国内最大規模。石油精製、石油製品の販売も手掛ける。中国国内だけでなく、インドネシアやイラクなど海外でも開発を行う。《NT》