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NYの視点:米FRB、10年債利回りを2.6%以下に抑えたい意向も
*07:03JST NYの視点:米FRB、10年債利回りを2.6%以下に抑えたい意向も
注目となっていた米下院金融委員会での金融政策についての証言でバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、7月10日開催された全米経済研究所(NBER)主催の講演での発言と同様「雇用が十分に回復しておらず高く緩和的な政策を予測可能な将来において維持することが必要」「利上げすれば経済は急降下」と超緩和策を長期化する方針を再確認した。資産購入の出口戦略で、購入縮小の「時期」や「規模」に関する言及がなされるのではとの憶測もあったが出口戦略の計画に関しては強調されず、どちらかと言えば低いインフレや十分に回復していない雇用に焦点があてられハト派寄りの内容となった。
資産購入ペースに関しては事前に決まっているわけではなく、あくまでも経済の動向次第であると繰り返した。経済の改善が予想通り続いた場合、FRBは2013年に資産購入縮小し、失業率が7%まで低下すると見られている2014年中旬に停止する可能性を再度、明らかにした。また、低いインフレの要因は一時的だと見ているものの、2%のインフレ目標を確かにするために必要ならば行動する方針を示した。
共和党が過半数を占めている米下院金融委員会での質疑応答において、FRBのバランスシートを拡大させている積極的な緩和策に対して、予想されていたほど批判が出なかったことはサプライズとして捉えられている。市場の変動に関して、「市場はFRBの意向を理解し始め、変動は沈静化しつつある」と延べ、金利の上昇が一段落したことを歓迎する姿勢を示した。どうやらFRBの主要なメッセージは「緩和的な政策を予測可能な将来において維持することが必要」で、米国10年債利回りを2.6%以下におさえたい意向のようだ。
●バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長下院議会証言要旨
■緩和策
「雇用が十分に回復しておらず高く緩和的な政策、予測可能な将来において維持することが必要」
「QE終了後も、相当な期間、非常に緩和的な金融政策が必要」
「政策の変更は景気と金融の動向次第」
「FRB内には多くの異なる見解がある」
「FRBはインフレを上昇させることなく緩和策の出口策の実施する方法を認識」
■資産購入
「資産購入ペースは事前に決まっていない」
「資産購入ペースは指標によって対応する」
「経済の改善が予想通り続けば、FRBは2013年に資産購入縮小し、2014年中旬に停止する可能性も」
「量的緩和第3弾(QE3)終了の失業率基準は7%」
「QE終了後もFRBは国債やMBSを保有へ」
「景気回復が加速すれば、資産購入の縮小の前倒しもあり得るが、雇用の改善が足踏みすれば遅らせる可能性もある」
「FRBは指標によって資産購入を拡大することも可能」
■市場伝達
「市場はFRBの意向を理解し始め、変動は沈静化」
「我々の計画を市場に伝えることが重要」
「QEが米国債市場をゆがめているとは思わない」
「FRBによる緩和策を長期化するとのメッセージは伝わっている」
■景気判断
「景気は緩やかなペースでの回復が継続」
「FOMCは昨年秋以来経済のリスクが緩和したと信じている」
「財政政策で強い逆風が形成された」
「経済はショックに脆弱」
「強制歳出削減による経済への悪影響は弱まった可能性」
「5%台の失業率は達成可能」
「FRBは2014年に成長加速を望む」
「FRBは経済が年末に成長加速すると予想」
■財政
「議会は長期の問題に対処していない」
「長期の持続的な財政計画を支持」
「債務上限の引き上げがなければ経済ショックに」
■雇用市場
「雇用市場は緩やかな回復を継続へ」
「雇用の状況は満足のいく水準から程遠い」
「失業率は長期的に正常な水準をかなり上回っている」
「米国の雇用市場に多くの問題」
■住宅
「住宅市場の回復は継続する可能性」
「住宅や自動車セクターが回復を牽引」
「金利の上昇を受けた住宅市場を監視していく必要」
■インフレ
「長期インフレ期待は安定」
「低いインフレの要因は一時的」
「FRBは2%のインフレ目標を確かにするために必要ならば行動へ」
「非常に低いインフレはデフレリスクを引き上げ」
「非常に低いインフレは経済のリスクに」
■日本の政策
「中国は人民元相場を過剰に低くおさえ輸出を支えている。こういった政策はいつか失敗する。一方で、日本の政策は通貨政策ではなく、デフレ脱却や景気拡大を目指している」
「日本は経済全般の強化を図っている」
「日本の経済の拡大は米国の国益にかなう」
「日本は通貨政策を実施していない」
「日本はデフレ脱却を目指している」
「強い日本の経済は世界経済の成長にとり有益」
「為替の変動が競争力に与える影響を認識」《KO》
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