ミネベア、独ベアリング企業を買収 航空宇宙産業向け製品開発を加速

2013年7月8日 12:58

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セロベア社の製品(画像:ミネベア)

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 ベアリング(軸受け)大手のミネベアは8日、同社の米国子会社であるNew Hampshire Ball Bearings, Inc.(以下NHBB)が、航空宇宙産業、医療機器、半導体製造装置、工作機械等の幅広い用途向けセラミックベアリング及びハイブリッドベアリングの製造販売を行っている独CEROBEAR GmbH(セロベア社)の全株式を取得したと発表した。

 セロベア社は、セラミックベアリングの世界的なリーダー企業として、セラミック材料を用いた先進的なセラミックベアリング及び高性能鋼材を用いたハイブリッドベアリングの設計・製造・販売で20年以上の実績を有している。同社は、欧州及び米国の航空宇宙産業、医療機器、半導体製造装置、工作機械、食品パッケージ装置、モータースポーツ等の幅広い用途向けに、内径5mm~外径420mmまでの高速、低摩擦、高耐腐食性や、高温・乾燥状態等の特殊環境下等で高品質が要求される特殊セラミックベアリング及びハイブリッドベアリングを手がけている。

 一方、ミネベアは、セロベア社と同様に航空宇宙産業、医療機器向けベアリングに強みを持つNHBBと、歯科、医療機器、航空宇宙産業向け特殊ベアリングに強みを持つ欧州子会社myonic GmbH(マイオニック)を保有していることから、セロベア社の革新的なセラミックテクノロジーの導入によって航空宇宙産業向けの新たな製品群の創出と、更なるラインナップの拡充が可能となる。ミネベアが従来から得意とする極小・小径ボールベアリングに加えて、航空宇宙産業向け特殊ベアリングの新規開発を加速させることで顧客への最適な製品の提供を実現し、更なる競争優位性を確立していく。

 欧州及び米国の航空宇宙産業は旺盛な需要を背景に今後も成長が見込まれていることから、ミネベアは同分野向けを中心とした製品の販売拡大を目指し、収益性の向上を実現していく方針。

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