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「FOMC詳細分析:“ブラード総裁の反対の意味”に関する考察」
*16:10JST 「FOMC詳細分析:“ブラード総裁の反対の意味”に関する考察」
今回と前回のFOMCで違う点はいくつかあるが、一番筆者が注目したのは賛成10/反対2
の票割れであった。前回のそれは賛成11/反対1の結果であった。つまり、反対票が1
票増えたわけだ。しかし、ここでさらに重要なことは、前回になく、今回新たに加わ
った反対の1票の理由だ。その反対の主は、ブラード・セントルイス連銀総裁であっ
た。同氏は今回の会合において、「最近の低インフレについて、委員会は物価の安定
という使命を守る姿勢をより明確に示すべきだ」として反対票を投じたのであった。
つまり、緩和姿勢を強めるべきだ、とのスタンスとしたのである。
こうした緩和派(による反対票)は前回5月には存在していなかった。前回と同様に
今回の反対票のもう一人は、いわゆる引き締め派としてのジョージ・カンザスシティ
ー連銀総裁そのヒトであった。
そして、今回緩和派として反対票を入れたブラード総裁だが、同氏のこれまでのポリ
シースタンスはいわば中途半端であったといわざるを得ない。同氏は、QE2の終了間
際の際には早期の完了を求め、QE3導入前には当初、ハードルが高いといっていた、
それが、その後、何をきっかけにしたのか不明だが、同氏は去年のQE3導入直前、ス
タンスがガラっと変わったのである。
QE3導入直前の2012年9月のジャクソンホールでのカンザスシティー連銀主催の年次シ
ンポジウムにおいて、セントルイス連銀のブラード総裁、サンフランシスコ連銀のウ
ィリアムズ総裁とシカゴ連銀のエバンス総裁、ボストン連銀のローゼングレン総裁の
計4名が、少なくとも「制約のない債券購入を支持している」としたのである。
「制約のない債券購入」、とは、言い換えると「FRBのバランスシートを無限大まで
拡大する」ということである。これをさらに言い換えると、近い将来実施されるであ
ろうQE3は無限大にまでFRBのバランスシートの拡大させるという意味であったわけ
だ。
つまり、QE3導入直前は、現在のQE3を越える政策を求める超ハト派に転進していたの
である。
そのブラード氏が、今回、一段の緩和姿勢を求めたわけだ。昨年9月の同氏の行動か
らすると、今回のこの“反対”の意味は重いかもしれないし、ブラード氏の反転はそ
の他地区連銀総裁の転進を促すことにもなりうるのである。
その意味することは、量的緩和の早期解除ではなく、一段の緩和策ということになる
のである。たぶん、それは今夏の雇用統計などの経済指標で、その方向性が示される
ことになるのではないか?《FA》
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