想定内のこう着、FOMCへは楽観視せず/ランチタイムコメント

2013年6月19日 11:54

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記事提供元:フィスコ


*11:54JST 想定内のこう着、FOMCへは楽観視せず
 日経平均は反発。162.69円高の13169.97円(出来高概算15億1000万株)で前場の取引を終えた。18日の米国株式市場でNYダウが大幅に続伸したこと、為替市場で円相場が円安に振れていることを受けて買いが先行。寄付き直後には一時13296.62円と13300円に迫る局面もみられた。
 米国ではFOMC(連邦公開市場委員会)で、量的緩和縮小の可能性は低いとの見方から大幅に上昇した。しかし、楽観視は出来ないとの見方もあってか、買い一巡後はこう着感の強い展開に。前引けにかけては利益確定の流れが次第に強まり、じりじりと上げ幅を縮めている。
 東証1部の騰落銘柄は、値上がり1178に対して値下がり428、変わらず98と、値上がり数が全体の6割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに上昇しているが、小型株指数の伸び悩みが目立つ。セクターでは、海運が上昇率トップ。鉄鋼、保険、卸売、情報通信などが強い。
 日経平均は買い一巡後、こう着感の強い展開となった。テクニカル面では一目均衡表の雲下限を突破し、その後は雲下限レベルでの攻防となっており、想定内の値動きであろう。今晩のFOMCでのバーナンキ議長会見を控えているため、積極的に上値追いの流れにはなりづらいであろう。
 また、足元で強い値動きをみせていたソニー<6758>、群栄化<4229>などが朝方から利益確定の流れが先行するなど、重要イベントを前に利益確保の動きもみられている。日経平均は大幅上昇となっているが、比較的投資家はFOMCに対して楽観視していないことがうかがえる。材料系の銘柄などは短期資金中心で値動きが荒くなりそうだが、イレギュラー的な調整ともなれば、冷静な押し目拾いもありそうだ。(村瀬智一)《FA》

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