【株式評論家の視点】住友ゴムは再増額の見方が有力、PERなど割安さが目立つ

2013年6月17日 10:06

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄の見所>

 住友ゴム<5110>(東1)が底打ち機運を強めてきた。5月9日に発表された今2013年12月期の第1四半期の決算は、売上げが1638億円と、前年同期比2%減、営業利益は149億円と。同6%減益に見舞われる決算だった。それにも関わらず、今12月期通期の見通しについては、売上げを7600億円から7800億円(前期7102億円)へ、営業利益も同じく730億円から800億円(同697億円)に上方修正された。

 増額については、今期の見通しについて、慎重な見積もりをしていたことが要因だろう。それにしても、2月14日に発表された今12月期の見通しが5月9日に早くも増額修正されたのは、足元の業績がきわめて順調に推移していることを示している。今期は3期連続の最高益更新予想でスタートしており、その増額は今後、業績見直しの動きを呼び寄せることになりそう。原材料価格の低下や為替の円安効果から、アナリスト筋の間では今期増額の再増額を想定する向きが多い。

 2012年12月期からは、中国長砂で中国第2工場が立ち上がったほか、タイでも既存工場の増強が進む見通し。加えて、2014年12月期からはブラジルの新工場の生産開始、2015年12月期からはトルコの新工場の生産開始が寄与する見通しだ。そうした生産能力の増強分が、販売増にそのまま繋がると見られている。

 今期からスタートした長期ビジョン「VISION 2020」では、とりあえず2015年12月期に売上げ9400億円(前12月期7102億円)、営業利益1000億円(同697億円)の確保を目指している。現在でも9.2倍と割安なPERはさらに大幅割安となっていく。アナリストの評価もずらり最高位で並んでいる。(株式評論家・隆盛)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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