ネーミングライツで、よろこびっくり

2013年6月2日 19:54

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記事提供元:エコノミックニュース

 自分の子どもに、まるで暴走族が無理やり当て字したような名前や、アニメのキャラクター名、到底「名前」とは思えないような名前をつける親が増えている。

 

 これらの名前は「キラキラネーム」や「DQN(ドキュン)ネーム」などといわれ、笑いのネタにされたり、ペット感覚と揶揄されたりもするが、当の親にしてみると笑いのネタどころか、世界でたった一人の愛するわが子に、世界にひとつだけの名前を授けてやりたい真剣な親心でもある。とはいえ、将来的にその愛する子どもたちが、名前で苦労することになるかも知れないことを思うと、命名という行為はなかなか難しいものだ。

 子どもの名前だけでなく、命名する機会は他にも多い。

 身近なところでは、犬やネコなどのペットに対して命名することがあるし、売り出す商品の名前や、ゲームなどのキャラクター名、そしてもしも、新種の生物や元素、星など、科学的な新発見をした場合には命名する権利が与えられる。そんな命名権の中でも、主に施設に対する命名権で、スポンサーとなる企業のブランド名や製品名などを付けることのできる権利はネーミングライツと呼ばれ、近年、新しい収益ビジネスとして活用されている。

 ネーミングライツの発祥は1970年代のアメリカ。アメリカの4大プロスポーツであるMLB(ベースボール)NFL(フットボール)NBA(バスケットボール)NHL(アイスホッケー)の施設。それが、やがて世界に広まった。

 日本での初めてのネーミングライツは2003年。それまで「東京スタジアム」として親しまれてきた多目的競技場の命名権を味の素株式会社<2802>が取得。以降、「味の素スタジアム」として現在も運営されている。

 ネーミングライツのメリットは、施設側にとっては長期的な安定収益、スポンサー側にとっては、施設来場者へのPR、認知度の向上、好感度アップなどの効果が上げられる。また、施設が活性化することで、周辺地域の活性化にも貢献する。「味の素スタジアム」を皮切りに、例えば、福岡ドームが「福岡 ヤフオク!ドーム」に、大阪ドームが「京セラドーム大阪」、東京国際フォーラムのガラス棟は「シャネル ルミエール」と呼ばれるなど、数多く個性的に活用されている。

 ちなみに公共施設の事例の中で過去最高の契約額は、Jリーグ「横浜F・マリノス」の本拠地でもある横浜国際総合競技場。5年で23億5千万円という契約額で、日産<7201>がネーミングライツを取得し「日産スタジアム」として5年間活動した。

 最近のユニークなネーミングライツとしては、ロート製薬<4527>が最近リニューアルして話題のJR大阪駅前に架かる「梅田新歩道橋」のネーミングライツを年間610万円、3年の期間限定で取得して名付けた「ROHTOよろこビックリ梅田新歩道橋」がある。

 なんとも奇抜な名称で、ネーミングライツ界のキラキラネームのようだが、これは同社のコーポレートスローガンでもある「よろこビックリ誓約会社」からとったものだ。顧客にインパクトを与え、ワクワク感を感じられるようにと考案されたという。日産スタジアムの23億5千万円はさすがに高額過ぎるが、ロートの「梅田新歩道橋」、年間610万円くらいなら、宣伝広告費としてはそれほど高いものではない。おそらく、ネーミングライトの仕組みは、今後もますます活用されていくだろう。(編集担当:藤原伊織)

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