JXエネルギー、日本初のガソリンスタンド一体型水素ステーションをオープン

2013年4月19日 15:39

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水素充填機(手前)とガソリン計量機(奥)の設置状況(写真:JX日鉱日石エネルギー)

水素充填機(手前)とガソリン計量機(奥)の設置状況(写真:JX日鉱日石エネルギー)[写真拡大]

 JX日鉱日石エネルギーは19日、日本で初めてとなる、ガソリン計量機と燃料電池自動車(FCV)への水素充填機を並列設置した水素供給拠点として、ENEOSサービスステーションDr.Drive海老名中央店(運営店:株式会社JOMOネット)内に「海老名中央水素ステーション」をオープンしたと発表した。

 同水素ステーションは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と水素供給・利用技術研究組合(HySUT)の共同実証事業の一環として、日本で初めてガソリンスタンド敷地内での水素充填を行うもので、JXエネルギーは水素ステーションの建設・運営を担う。

 同ステーションでは、水素を専用のトレーラーで輸送し、ステーションで蓄圧器(ボンベ)に貯蔵するオフサイト方式を採用した。この方式は、ガソリンのサプライチェーンと同様に、製油所などで大量・効率的に製造した水素を輸送する供給体制を想定したものであり、FCVの本格普及期における水素の大量供給に適している。

 また、ステーションの水素供給設備は、「ダウンサイジング・省スペース化」「ローコスト化」を目指して新たに開発したパッケージ型設備であり、今後の水素ステーションの建設コストの低減につながることが期待される。

 JXエネルギーなどは、今後こうした供給インフラに関する技術検証を行うとともに、運営ノウハウの蓄積を図ることで、ガソリンスタンドにおける水素供給事業の早期確立を目指す。

 なお、今年5月には、愛知県名古屋市においても、JXエネルギーが建設・運営を担うガソリンスタンド一体型水素ステーション「神の倉水素ステーション」を開所する予定。

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