双日出資のオマーンにおける独立系発電事業プロジェクトが商業運転を開始

2013年4月15日 16:55

印刷

 双日は15日、オマーンにおいて、世界大手のガス・電力会社であるスエズグループ、オマーンの大手財閥スヘイル・バウワングループ、オマーン年金ファンド、四国電力と共同で進めてきた同国最大のIPP(独立系発電事業)「ソハール2」「バルカ3」が完工し、それぞれ4月3日と4月4日(現地時間)に商業運転を開始したと発表した。日本企業がオマーンでIPPプロジェクトに参画するのは初めて。

 「ソハール2」および「バルカ3」は各々出力744MWのガス焚きコンバインドサイクル(複合発電)発電所で、オマーンの首都マスカットの北西240kmに位置するソハール地区および北西75kmに位置するバルカ地区に立地。オマーン電力・水調達会社との間で締結した15年間の長期売電契約に基づき電力を卸販売する。

 オマーンでは経済成長に伴って急速に電力需要が拡大している。従来のオマーン国内の総発電容量は約4,500MWだったが、「ソハール2」と「バルカ3」が稼働したことで合計発電容量1,488MWが上乗せされ、同国総発電容量の約25%をまかなうことになる。

 双日は長期安定収益が見込まれるIPP事業を重点分野と位置付けて拡大・強化を図っており、中東ではすでに商業運転を開始しているサウジアラビアの「リヤドPP11」(出力1,729MW、出資比率15%)に続くIPP事業となる。双日は、今後も中東の湾岸諸国や東南アジアなどを中心にIPP事業に積極的に取り組んでいく方針。

関連記事