新電力のイーレックスがバイオマス発電事業を実施

2013年1月24日 10:44

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 新電力(特定規模電気事業者)のイーレックスは23日、太平洋セメントより同社土佐事務所(高知県高知市)に所有する循環流動(Circulating Fluidized Bed:CFB)ボイラ・タービン発電プラントを譲り受け、バイオマス発電事業を行うと発表した。なお、同事業では再生可能エネルギーの固定価格買取制度の適応を見込んでいる。

 同発電プラントは従来石炭を主燃料として運転されていたが、昨年7月に施行された固定価格買取制度にあわせ、東南アジアで栽培される油やしの搾油時に発生するパーム・カーネル・シェル(Palm Kernel Shell:PKS)専焼のCFBボイラに生まれ変わるべく、燃料供給設備を中心とした改造工事を行う。なお、同改造工事はJFEエンジニアリングによって実施される。

 JFEエンジニアリングのCFBボイラは、石炭はもとより様々なバイオマスや汚泥乾燥燃料や廃プラといった廃棄物系燃料の適用が可能。イーレックスは、その幅広い燃料の選択性、長年にわたり安定的に運転を継続してきた設備の頑強性、そして同発電設備に必要な各付帯設備の有効性を高く評価し、今回バイオマス発電の事業化に踏み切ることとなった。

 なお、同発電プラントは2013年6月に改造工事が完工し、約2万kW(一般家庭の約4万戸分)の温暖化ガスの発生の少ないクリーンな電力供給を開始する予定。

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