【アナリストの眼】クリナップは業績・株価とも好調、今期3度目の増額も

2012年12月20日 11:08

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  システムキッチン大手のクリナップ <7955> に注目したい。今期(13年3月期)連結業績見通しに3回目の増額修正の可能性があり、株価は戻り歩調が期待されるだろう。

  今期連結業績見通しについては11月6日に2回目の増額修正を発表し、売上高が前期比8.6%増、営業利益が同47.7%増、経常利益が同53.6%増、純利益が同16.5%減の見込みとしている。純利益は税効果一巡などで減益の見込みだが、堅調な住宅着工を背景としてシステムキッチンやシステムバスの販売が好調であり、原価低減効果なども寄与して大幅営業増益の見込みである。通期会社予想に対する第2四半期累計(4~9月期)の進捗率は、売上高が49.1%、営業利益が66.8%、経常利益が67.1%、純利益が71.7%と高水準である。不透明感が強いとして下期を慎重に見ているようだが、3回目の増額修正の可能性が高いだろう。

  株価の動きを見ると、10月25日の477円を直近安値として反発し、以降は右肩上がりの戻り歩調の展開となっている。11月6日の増額修正発表も好感され、足元では景気回復期待も支援材料だろう。12月10日には629円まで上昇する場面があり、その後も概ね600円近辺で推移している。19日の終値599円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円63銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1154円67銭で算出)は0.5倍近辺となる。

  日足チャートで見ると、12月10日の年初来高値から一旦は反落したが、25日移動平均線がサポートする形となり強基調を維持している。また週足チャートで見ると、450円~550円近辺のボックス展開から上放れた形であり、13週移動平均線がサポートする上昇トレンドに転換したようだ。今期業績見通しの3回目の増額修正の可能性が支援材料であり、戻り歩調の展開で3月12日の年初来高値697円が視野に入るだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【アナリストの眼】Webサイト制作のメンバーズ、フェイスブック強化、株価動意(2012/12/18)
【編集長の視点】メディアフラッグは直近IPO人気の支援で株式分割権利取り妙味(2012/12/18)
【アナリストの眼】市場調査最大手のインテージ株価は好業績で2000円台へ(2012/12/18)
【株式評論家の視点】大林組は大もみ離れへ躍進、買い残が急減し戻り売りの圧迫は皆無(2012/12/18)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事