住友電工など3社、電解型バラスト水処理装置を共同開発へ

2012年11月29日 10:56

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共同開発するバラスト水処理装置のイメージ(画像:住友電気工業)

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 アタカ大機、住友電気工業、日立造船の3社は28日、技術研究組合の設立を申請し、電解型バラスト水処理装置を共同開発することで合意したと発表した。

 住友電工は、プランクトンなどの除去性能に優れた独自開発の高性能フィルターと紫外線殺菌装置を組み合わせたバラスト水処理装置「Ecomarine」を開発中で、型式承認の取得を目指し、今年4月より実船による船上試験を実施している。また、アタカ大機は、長年培ってきた世界でトップクラスのシェアを誇る独自の海水電解技術を応用したバラスト水処理装置の開発を進めており、日立造船は、造船や舶用ディーゼルエンジンを通じ船舶分野に関する種々の知見を有している。

 今回の合意を受け、今後3社は、住友電工の優れたフィルター技術とアタカ大機の洗練された電解技術および日立造船が有する船舶構造に関する知見を最大限に融合させ、「環境に優しい」をコンセプトに、小型・低消費電力で高性能なバラスト水処理装置の開発を行うと共に、開発段階におけるプロモーション活動を行う。

 製品開発及び型式承認の取得は2014年度末までの完了を目指し、その後は3社による合弁会社設立も視野に入れているという。2019年度までに紫外線型バラスト水処理装置「Ecomarine」と今回開発する電解型バラスト水処理装置で合わせて累計受注高1,000億円を目標としている。

 バラスト水は、船舶が空荷時にバランスを確保するために積載する海水であり、近年、取水海域の海水を到着港で排水することによる環境被害・生態系への影響が国際的に懸念されている。これに対して、2004年に国際海事機関(IMO)で採択された「バラスト水管理条約」は、2009年以降に建造される船舶(一部を除く外航船)へのバラスト水処理装置の搭載を義務付けるとともに、2016年までに現存船にもその搭載を義務付けている。また、今年6月に米国においてバラスト水を規制する法律が施行されるなど、国際的な規制の動きが進展している。

 そこで3社は、高まるバラスト水処理装置の需要に対応するとともに、環境問題への貢献というCSRの観点から、各社の特性や技術力、知識を結集して、積極的にバラスト水処理装置の技術開発・事業展開を推し進めていく方針。

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