【アナリストの眼】森下仁丹の四半期ベース業績好調に注目、2ケタ増益ペース

2012年11月1日 10:18

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  森下仁丹 <4524> (東2)に注目したい。株価は調整一巡して強基調の動きを鮮明にしてきた。

  1893年(明治26年)創業で「銀粒仁丹」が代名詞の会社だが、主力はヘルスケア事業の乳酸菌健康食品「ビフィーナ」や、シームレスカプセル技術をベースにしたカプセル受託事業にシフトし、収益構造や中期的な成長ドライバーは大きく変貌している。

  シームレスカプセル技術は、仁丹を製造する際のコーティング技術を応用したもので、がん治療ワクチン、シロアリ駆除、微生物利用のレアアース・レアメタル回収など、さまざまな新用途カプセルの実用化に取り組んでいる。またカプセル受託事業の売上高伸び率の推移を四半期別に見ると、11年4~6月期が前年同期比13.3%増、7~9月期が同19.2%増、10~12月期が同3.3%増、12年1~3月期が同13.7%増、そして4~6月期が同11.2%増と増収基調である。食品、医薬品、工業用など幅広い分野で注目度が高まり、受託量の増加に繋がっている。

  なお最近の会社リリースによると、10月5日には、ビフィズス菌などを胃酸から守る耐酸性皮膜に改良を加え、大腸で特異的に崩壊するカプセルに関する特許取得を発表した。10月9日には、ザクロの新たな機能性に関する共同研究成果として、九州大学の研究グループとともに、サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)の増強剤に関する研究成果を特許出願したと発表した。また10月11日には、独自の機能性食品素材「ローズヒップポリフェノール」の体脂肪低減作用を確認したと発表している。

  株価の動きを見ると、大腸で特異的に崩壊するカプセルの特許取得などを材料視して、10月9日に戻り高値389円まで上昇する場面があった。その後一旦は反落したが、足元では戻り高値を窺う動きとなっている。10月31日の終値378円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS22円12銭で算出)は17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間7円50銭で算出)は2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS377円53銭で算出)は1倍近辺である。

  日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となり、週足チャートで見ても26週移動平均線がサポートする形で下値を切り上げ、強基調の動きを鮮明にしている。カプセル受託事業の中期的な成長力を十分に織り込んだ水準とは考えられず、6月11日の年初来高値419円が視野にいるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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