【アナリストの眼】石原新党構想で衆院解散先延しも、赤字国債法案成立期待はプラス

2012年10月28日 16:10

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<政局の行方とマーケット>

  10月25日、石原慎太郎東京都知事が記者会見を開き「今日をもって知事を辞職する」と発表した。同時に「新党をつくり、仲間と一緒に国政に復帰しようと思っている」とも述べた。自らを党首とする新党を結成して第三極の大連合を目指す意向の模様である。石原新党結成で政局を巡る不透明感が一段と増す状況となった。

  27日の時点では、石原新党への参加人数や第三極大連合に向けた見通しは不明だが、各種報道を基に整理すると、11月上旬を目途とする新党結成については「立ち上がれ日本(平沼赳夫代表)」が解党して所属議員が新党に参加する模様だ。その後は「日本維新の会(橋下徹大阪市長)」と連携・連帯し、「みんなの党(渡辺喜美代表)」などにも呼び掛けて、第三極の大連合を目指す模様だ。ただし「国民の生活が第一(小沢一郎代表)」との連携の可能性は低いとされるだけでなく、基本政策に関する考え方の違いや選挙区などの点で調整が難しく、第三極大連合に向けた見通しは決して順調ではないとの見方が優勢のようだ。

  一方では10月29日の臨時国会召集を控えて、赤字国債発行法案に関して自民党と公明党が法案成立を容認する構えを見せ始めている。11月末の財源枯渇に伴う国民生活への影響に関して、野党に対する世論の批判が高まるのを警戒しているようだ。既存勢力となる民主党、自民党、公明党にとっては、石原新党に対して冷ややかな見方がある一方で、特に東京都で人気の高い石原慎太郎氏の影響力に対する警戒が必要になり、それぞれ政権運営、国会運営、そして衆院解散・総選挙に向けた戦略などの練り直しを迫られる可能性があるだろう。

  また、今回の石原新党結成と第三極大連合を目指す動きによって、逆に衆院解散・総選挙の時期が遠のいたとの見方も広がっている。そして石原新党が第三極大連合にまで至らなくても、ある程度の勢力結集という動きになれば、対抗策として民主党、自民党、公明党による連携や大連立というシナリオが浮上してくる可能性もあるだろう。

  株式市場では政局への関心が低下しているため、今回の各党の動きに対する反応は限定的にとどまりそうだ。とはいえ政局の不透明感が増すことは決してプラス材料にならず、政権が安定して経済政策が着実に実行されることがプラス材料になることは言うまでもない。そして10月29日召集の臨時国会で赤字国債発行法案が早期に成立して、経済対策関連法案の迅速な処理が進むようであれば、安心感に繋がる可能性があるだろう(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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