沢尻エリカ主演「ヘルタースケルター」、台湾に続きロンドン映画祭にも出品

2012年9月6日 19:31

印刷

蜷川実花監督、沢尻エリカ主演の映画『ヘルタースケルター』が台湾映画祭に続いてロンドン映画祭に出品されることが決定した。(c)2012 映画『ヘルタースケルター』製作委員会

蜷川実花監督、沢尻エリカ主演の映画『ヘルタースケルター』が台湾映画祭に続いてロンドン映画祭に出品されることが決定した。(c)2012 映画『ヘルタースケルター』製作委員会[写真拡大]

 蜷川実花監督、沢尻エリカ主演の映画『ヘルタースケルター』が台湾映画祭に続いてロンドン映画祭に出品されることが決定した。

 ロンドン映画祭は、今年で56回目を迎える映画祭。「ヘルタースケルター」は、同映画祭を率いるプログラマーで映画評論家のトニー・レインズ氏から特別招待作品として選出され、「DARE pathway 部門」に出品されることが決定した。

 「DARE pathway 部門」は、今年就任したディレクター、クレール・スチュアート氏により新たに創設された部門で、観客をコンフォート・ゾーン(居心地の良い場所)から連れ出す、攻撃的で、率直で、強烈な印象を残す作品を紹介する部門とされている。

 また、映画祭上映日の10月12日には、監督・蜷川実花が渡英し、上映前の舞台挨拶と上映後のティーチインに登壇することも決定した。

 今年のロンドン映画祭の上映期間は10月10日から21日。ローリングストーンズのミック・ジャガー、キース・リチャードも登場する。

 ヘルタースケルターは、台湾で8月24日に公開され、記録的な大ヒットスタートを収めた。また、香港で9月20日から公開予定のほか、韓国でも配給されることが決定している。

 トニー・レインズ氏はヘルタースケルターの選出について以下のコメントを発表した。

---トニー・レインズ氏コメント---

 高名な舞台演出家蜷川幸雄を父に持つ蜷川実花の劇場用映画監督第二作は、蜷川の名に恥じない作品だ。大掛かりで華やかでスリリング。最も勢いのあった頃のケン・ラッセルをどこか思い起こさせ、日本のポップカルチャーを動かしている、スーパーモデルや十代のアイドル業界への痛烈な批判になっている。

 物語の「顔」は、日本版ケイト・モスの沢尻エリカが雄々しく演じるりりこだが、その美貌が、女王然と振る舞う傲慢な彼女の、自己への嫌悪に対する苛立ちと、その犯罪的なテクニックが警察の捜査対象となっている美容クリニックの仕事を、覆い隠している。

 岡崎京子の漫画を原作とするプロットは、病的なまでの嫉妬とライバル心へと展開するが、作品の持つ押し寄せるエネルギーとビジュアルの輝きの前には影が薄くなって行く。検事役の大森南朋と、りりこが所属する冷酷なタレント事務所社長を演じる堂々たる桃井かおりが、絶対的なまでに見事な演技で脇を固めている。

■ヘルタースケルター
出演:沢尻エリカ/大森南朋 寺島しのぶ/綾野剛 水原希子 新井浩文/鈴木杏(友情出演)
寺島進/哀川翔/窪塚洋介(友情出演)/原田美枝子/桃井かおり ほか
監督:蜷川実花 脚本:金子ありさ 原作:「ヘルタースケルター」(祥伝社フィールコミックス) 音楽:上野耕路
製作:映画『ヘルタースケルター』製作委員会 制作プロダクション:アスミック・エース エンタテインメント シネバザ
ール
配給:アスミック・エース

関連記事