NEDO、使用済レアアース磁石のリサイクル技術開発に着手

2012年8月21日 17:46

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 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は21日、「使用済みモーターからの高性能レアアース磁石リサイクル技術開発」事業として、使用済のハイブリッド自動車や家電製品などからレアアース磁石を回収、レアアースを効率的に抽出する技術の開発・実証に取り組む5社への助成を行うことを決定したと発表した。使用済レアアース磁石のリサイクルシステムを構築し、レアアースの供給リスク低減を目指す。

 助成先企業と助成対象テーマは、日立製作所の「使用済製品からの高性能磁石リサイクルシステム構築のためのレアアース分離技術の開発」、三菱マテリアルの「使用済自動車からの希少金属回収技術開発」、および豊田通商、豊田メタル、豊通リサイクルの3社が共同申請した「使用済HVエンジンユニットの回収及びネオジム磁石リサイクルの事業化に係る技術開発」。

 NEDOの「使用済モーターからの高性能レアアース磁石リサイクル技術開発」事業では、レアアース磁石の回収と、レアアースの再利用を効率化、低コスト化するための技術開発を行うとともに、その技術を実際にリサイクルシステムの一部として活用するための検証を行う。

 具体的には、日立は、省エネ家電製品やストレージ装置等から回収したレアアース磁石から低コスト・低環境負荷でレアアースを抽出・分離するプロセス技術を開発するとともに、環境影響等を含めた統合コスト評価を実施する。三菱マテリアルはホンダ製ハイブリッド自動車を、豊田通商、豊田メタル、豊通リサイクルの3社はトヨタ製ハイブリッド自動車をそれぞれ主な対象とし、自動車から駆動用モーターを取り出し、レアアース磁石を効率的に回収するための技術を開発するとともに、使用済ハイブリッド自動車を回収するプロセス等を含めたリサイクルシステム全体の設計、実証を行う。

 なお、「レアアース磁石」とは、レアアースを含む合金を使用することで従来の磁石と比較して格段に強い磁力を実現した磁石のこと。モーター等の高性能化・軽量化に貢献している。今回の事業ではその中でもネオジム磁石を対象としている。また、「レアアース」とは稀土類元素のこと。17種類の元素からなるグループで、その中でもネオジムおよびジスプロシウムがネオジム磁石に使用されている。

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