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富士フイルム、フィリピンに光学レンズの加工・組立新工場を建設
富士フイルムは21日、デジタルカメラやプロジェクター、監視カメラに用いる高性能レンズの生産能力を増強するため、フィリピンに光学レンズの加工・組立を行う新工場を建設すると発表した。新工場は今年10月に着工し、2013年6月に稼動する予定。
富士フイルムは、デジタルカメラレンズや携帯電話用カメラモジュール、放送用TVレンズ、監視カメラ用レンズ、プロジェクター用レンズなどを扱う光学デバイス事業を重点事業の1つとして位置付け、取り組みを加速させている。
光学レンズは、民生用から業務用まで幅広い製品で使用され、今後も世界的に成長が見込まれている分野。現在、デジタルカメラ・監視カメラなどの各種カメラやプロジェクターなどの高性能化、経済成長が著しい新興国などでの普及率向上に伴い、光学性能が優れたレンズの需要が伸長しており、今後もその傾向は継続していくと予想されている。このような中、富士フイルムは、電力などのインフラが整備されており、若い人材も豊富であるフィリピンに新工場を建設し、光学レンズの生産能力の増強を図ることを決定した。
今回の新工場では、光学レンズの研磨やコーティングなどの加工から組立までを一貫して生産できる。ガラスレンズの表面をナノオーダーで高精度に研磨する「レンズ研磨機」や、反射防止用多層薄膜を形成する「真空蒸着機」などの生産設備を導入し、デジタルカメラ・プロジェクター・監視カメラの高性能レンズを生産する。
また、2013年6月の稼動開始から段階的に生産設備を増強することで、2015年度には1,800万枚/年まで引き上げ、伸張する光学レンズの需要に対応していく。なお、総投資金額は23億円を計画している。
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