レンゴー、福島県南相馬市の段ボール原紙製造設備を更新 投資総額250億円

2012年7月6日 18:11

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 レンゴーは5日、連結子会社である丸三製紙(本社:福島県南相馬市)において、段ボール原紙(ライナ)生産設備の更新を決定したと発表した。設備投資総額は250億円。2014年度中に稼動する予定。

 丸三製紙は、レンゴーグループの東北地方における段ボール原紙生産拠点として、現在ライナ用6号抄紙機、中しん原紙用7号抄紙機の2台の抄紙機で、月産約2万トンの段ボール原紙を生産している。しかし、6号抄紙機は1973年の設置後39年が経過し老朽化するとともに、さらに東日本大震災でも被害をこうむり、環境面から最近ニーズの高まっている段ボール原紙の薄物化への対応も困難な状況となっている。

 そのためレンゴーは、丸三製紙の持続的な成長を視野に、現在の市場ニーズにも合致し、省エネ・省資源も念頭にさらなる品質の向上を図るため、今回6号抄紙機を更新することとした。設備更新後は最大生産量が日産500トンとなる。これにより、レンゴーグループの東日本地域における段ボール原紙供給体制を充実させるとともに、製紙、段ボール一貫生産体制をさらに強化することで中長期的な業績向上を図っていく。

 なお、今回の設備更新により、地元南相馬市および福島県における継続的な産業振興と雇用の場の安定確保を通じ、地域の復興、再生にも大きく貢献できるものとレンゴーは考えている。

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