日米とも底は打ったものの上値は重く様子見の展開=犬丸正寛の相場展望

2012年6月8日 17:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

来週(11~15日)は、ギリシャの再選挙を直前に控えていることから様子見気分の強い中で、去る4日につけた日経平均の安値8238円に対する下値を試す展開とみられる。

来週(11~15日)は、ギリシャの再選挙を直前に控えていることから様子見気分の強い中で、去る4日につけた日経平均の安値8238円に対する下値を試す展開とみられる。[写真拡大]

■高失業率ギリシャの17日の再選挙待ち

  来週(11~15日)は、ギリシャの再選挙を直前に控えていることから様子見気分の強い中で、去る4日につけた日経平均の安値8238円に対する下値を試す展開とみられる。

  ギリシャの再選挙は17日(日)に行われる。ギリシャ国民が緊縮財政策を受け入れるか、反対するか。反対ならギリシャのユーロ離脱はかなり現実味を帯びるものとみられる。とくに、7日にはギリシャの直近3月の失業率が発表となって21.9%とユーロ圏17カ国平均の約2倍と高いものだった。しかも、若年層(16~24歳)の失業率が52.8%と厳しい。こうしたことを背景に国民がいっそうの緊縮政策を受け入れるだろうか、難しい。失業を吸収するには経済成長の必要なことは言うまでもないものの、簡単に経済成長のエンジンは掛からないだろう。1週間後に控えた選挙が終わるまでは動き難い。

  一方、アメリカでは景気下押し懸念、NYダウの下落から第3次金融支援策が期待されている。このことは、株価の下支え効果は期待できる。しかし、ヨーロッパ景気の不振や新興国の経済停滞をアメリカの金融緩和政策だけで、どれほど持ち上げる効果があるかは疑問である。リーマン・ショックの時は主要各国が一斉に規模の大きい政府支出を行ったのに比べ今回は足並みは揃わない。あまり、期待が大きすぎると反動の出る心配もある。ましてや、秋の大統領選挙まで6ヶ月を切っている。今から手を打っても大統領選挙には間に合わない心配もある。もちろん、刺激政策をやらないというわけにはいかないから規模は小さいものとなる可能性はある。ウイスコンシン州では民主党が共和党に敗れた。マーケットの関心は、足元の景気政策より大統領選挙後の政策に移りつつある。

  日本も6月21日の国会終了まで日が迫っている。自民党は消費税10%までの2段階上げを容認したものの、今国会で成立するかどうかはなお不透明。こちらも様子見だろう。

  NYダウ、日系平均とも一応、底は打っている。しかし、リマーン・ショックのときのような各国が足並みを揃えて大規模の景気テコ入れは難しいだけに世界景気の下押し圧迫を押しのけて景気、マーケットが大きく上に行くことは難しそうだ。しばらくは、日米とも下値圏でのモミ合いの動きとなりそうだ。

  個別物色の展開が中心となりそうだ。このところ、大証2部市場の元気がよいことにもみられるように出遅れ銘柄を物色する相場だろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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