アルコニックス:12年3月期連結業績は大幅増収増益で着地

2012年5月21日 13:21

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■15日、12年3月期の決算発表を行い、同日決算説明会を開催

  非鉄金属の専門商社アルコニックス <3036> は15日、12年3月期の決算発表を行い、同日決算説明会を開催した。

  12年3月期連結業績は、売上高2207億3百万円(前年同期比39.7%増)、営業利益46億87百万円(同52.3%増)、経常利益44億99百万円(同51.8%増)、純利益24億50百万円(同28.8%増)と大幅増収増益で着地。

  電子材料向け、及び復興需要による建築資材向けを中心に取扱高が拡大し、増収増益を継続した。特に、価格が高騰したレアアースの既契約分出荷が第1四半期に集中したが、その後も大口の新規性約により増収増益になった。

■今期13年3月期連結業績は減収減益を見込む

  今期13年3月期連結業績予想については、売上高2050億円(前期比7.1%減)、営業利益39億円(同16.8%減)、経常利益37億円(同17.8%減)、純利益22億円(同10.2%減)と減収減益を見込んでいる。

  震災復興による建設資材需要やスマートフォン、タブレット端末需要増加による関連電子材料の取引増加が見込まれるほか、株式取得した中国企業の持分法適用関連会社化に伴う連結利益取り込みが見込まれる。一方、好調であったレアメタル・レアアースの市況下落や、主要取引先における在庫調整や買い控えなどが見込まれることから全体としては減収減益としている。

  セグメント別の売上高予想は、軽金属・銅製品730億円(前期比10.1%増)、電子・機能材900億円(同24.5%減)、非鉄原料320億円(同24.7%増)、建設・産業資材100億円(同4.7%増)と電子・機能材だけが減収を見込んでいる。

  セグメント利益は、軽金属・銅製品10億80百万円(同13.7%増)、電子・機能材21億90百万円(同34.6%減)、非鉄原料2億40百万円(同56.2%増)、建設・産業資材1億90百万円(同235.8%増)と電子・機能材だけが減益を見込む一方、建設・産業資材が復興関連で大幅増益を見込んでいる。

  前期は大幅増収増益で、過去最高の業績となったが、今期はその反動で減収減益を見込んでいる。しかし、トレンドとしては増収増益基調で推移しているといえる。

■中期経営計画について、代表取締役社長正木英逸氏が説明

  同社では、13年3月期を初年度とする3カ年計画を同日発表している。

  中期経営計画について、代表取締役社長正木英逸氏による説明が行われた。

  「中期経営計画は毎年ローリングしています。基本的に中身は以前のものと変わりません。アクションプランとして5つ挙げていますが、この内の営業収益力の強化、投資案件の推進について少し詳しく説明させていただきます。数値目標は、前期の売上高が2207億円、今期が2050億円と減少しますが、2年目からは2370億円、2580億円と復活していく計画になっています。利益計画も、前期の44億99百万円から今期は37億円、来期38億円と減少しますが、3年目は45億円と僅かですが前期を上回る計画です。投資計画については、3年間で30億円から40億円を計画しています。なお、M&Aについては別枠で検討します。経営指標としては、ROEが13%から15%程度、NET DERは1.0倍程度です。営業収益力の強化策として、電子材料分野を強化していきます。結晶材料、金属粉末、液晶や電池用材料、半導体周辺素材、機能化学品など電子材料分野での取組を強化します。また、子会社であるアドバンスト マテリアル ジャパン、とアルコニックスとの両輪でチタンスポンジやタングステン、モリブデンを含むレアメタル及び磁性材料向けを中心としたレアアースの取引地盤の充実を図り、原料から製品までを網羅する一大勢力を構築します。この素材、部材というのは日本の産業界の中核であり、いわゆる日本の匠の世界が生かされているところであり、依然としてこの分野の産業の再生なくしては、日本の産業界の明日はないと思っています。やはり、日本の産業界のコアである事業、国際的にも非常に競争力のある事業ということなので、この分野で強化して、益々商いを増やしていきたいと思っています」と電子材料分野での取組を強化することを示した。

■これからは地場取引き・三国間ビジネス・海外拠点の拡大を展開していく

  「それから次に環境対応関連分野では、主に太陽電池、燃料電池、電気自動車、ハイブリッドカー、環境対応ディーゼルなどに向けた各種素材、及び省エネに繋がるLED用素材の取り扱いを拡大する一方、非鉄原料にとどまらないリサイクル事業を日本及び海外において積極的に展開してまいります。更に海外事業を強化していきます。現在10の現地法人と、それを含む15の海外拠点を持っています。更にそのネットワークを強化していきたいと思っています。つい最近ベトナムに店を出しましたけれども、インドネシア、インドとか中南米への進出も考えています。貿易取引額の構成比は、輸入取引による売上高は全体の47.0%、輸出売上高19.8%、海外法人地場取引3.4%、国内取引高29.8%となっています。1昨年の国内取引高は41%を超えていましたので、1年で10%以上縮小したことになりますが、国内取引も微増であり他が大幅に増えたことによります。国内の取引高伸長は頭打ちとなると予想していますので、これからは海外地場取引きの拡大、三国間ビジネスの拡大をめざし、その為に海外拠点の拡大を展開していきます。昨年の海外法人であげた利益が経常利益ベースで2億22百万円。これをこの中期経営計画の間に5、6億円あげる体制に整えたいと思っています」と海外事業について語った。

■その地に出て行って、鉱山開発、製錬事業に参画する

  「続いて投資案件の推進ということですが、具体的にはM&Aと他社との合弁の事業投資に分かれます。M&Aは過去7回実施していまして、いずれも成功して、我々の連結決算益の増大に寄与するばかりでなく、大きなシナジー効果を生んでいます。今後もM&Aは実行して行こうと思っています。事業投資については、製造業を海外で、とりわけ中国で日本のメーカーさんと事業展開していくために合弁事業を立ち上げたいと思っています。現在29件の実績があります。事業投資の検討案件としては、製造業の金属加工分野とか、資源確保のために出資をします。どちらかというと我々はマイノリティーの出資参画をして、原料とか製品の販売などの物流を担いたいと思っています。金属加工分野では、まさしくアルミ、銅とかの金属の加工を中国で展開しています。今後もダイキャストとか、切削とか、スリットとか、コイルセンター構想、そういったものを考えていきたいと思っています。資源の確保については、各国に資源ナショナリズムが台頭しております。現在は資源確保のために、我々は、その地に出て行って、鉱山開発、製錬事業に参画していきます。既に、磁石合金、マグネシウムの精練事業を中国で展開しておりますが、今後は第3国でのレアアース事業、タングステン、モリブデンへの投資、それからアルミ二次合金、金属珪素への投資などを行っていって資源確保を行っていきたいと思っています」。

■提案型、オルガナイザー形の商社として我々は強く生きる

  それからM&Aについては、我々の会社としては、川上、川下それから同業他社(川中)を対象にしたいと思っています。これまでは国内を対象に行ってきましたが、これからは海外展開もしてみたいと思っています。前期はレアアースを中心に収益を伸ばしてきましたが、これは今後も続くとは限りません。安定した収益源になることは間違いありませんが、今までのような利益を生み出すことは難しいだろうということで、一定の利益を上げるためには、金属加工分野で特に中国を中心とした海外展開、国内外におけるM&Aの展開による連結決算益の増加と、これら投資を梃子にして今後会社を成長させていきたいと思っています。これからは単なる流通業では飯は食えません。提案型、オルガナイザー形の商社として我々は強く生きていきたいと思っています」とこれからの構想を語った。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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