富士電機、米地熱発電事業へ資本参加

2012年4月27日 00:55

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 富士電機は26日、米カリフォルニア州の地熱発電プロジェクトへの資本参加を決定し、投資契約の調印を完了したと発表した。同案件は、米国の民間発電事業会社であるEnergy Source LLC(以下ES社)の子会社Hudson Ranch Power II LLC(米国)に対して資本参加するもの。

 対象プロジェクトはHudson Ranch II地熱発電所(以下HRII)で、発電出力は49MW(予定)、建設開始時期は2013年(予定)、運転開始時期は2015年(予定)。出資金額は1,000万ドル(約8億円、資本比率:約10%)。

 世界の発電市場は再生可能エネルギーの導入促進により、今後地熱発電導入の動きが活発になると予測されている。富士電機はエネルギー事業を中核とした拡大発展を経営方針に掲げており、直近10年間の世界納入シェア40%以上を占める地熱発電事業の更なる拡大を図る施策の一つとして、今回の地熱IPP発電事業に参画する。

 同プロジェクトの所在地であるインペリアル・バレーは地熱資源が豊富な地域で数多くの地熱発電所が稼働している。ES社は、同地域で今年3月に商業運転を開始したHudson Ranch I地熱発電所(HRI)の開発・所有者であり、富士電機はHRIに地熱発電機器を納入している。HRI、HRIIの発電量はそれぞれ米国南西部50,000世帯分の消費電力に相当する。

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