セブン&アイ、ペットボトルの店頭回収・リサイクルシステムをグループ店舗に導入

2012年4月16日 18:12

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ペットボトル自動回収機(画像:セブン&アイ・ホールディングス)

ペットボトル自動回収機(画像:セブン&アイ・ホールディングス)[写真拡大]

  • 新システムのスキーム(画像:セブン&アイ・ホールディングス)

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)とトムラ・ジャパン(東京都大田区)は16日、セブン&アイグループのイトーヨーカドー、ヨークマートの各店舗に、自動回収機を入口とした新しいペットボトルの店頭回収・リサイクルシステムを導入すると発表した。飲料・容器メーカーやリサイクル・物流パートナーと連動したこの“ペットボトル to ペットボトル”の循環型リサイクルは、大手小売チェーン全体での取組みとして初となる。

 今年4月中にイトーヨーカドー25店、ヨークマート11店の合計36店舗に導入を開始し、2013年2月までに、同2社の関東エリア内の全店約200店舗に拡大する予定。さらにグループのヨークベニマルについても今後導入を検討していく。

 新システムの特長として、セブン&アイグループの独自電子マネー「nanaco」と連動し、「nanaco」カード・モバイルを自動回収機で利用すると、ペットボトル1本当り、2リサイクルポイント(=0.2円)を提供する。500リサイクルポイントを貯めると、隣接するポイント交換端末機の操作により、「nanaco」ポイント50ポイント(=50円)と交換が可能。なお、ポイント交換は今年6月開始を予定している。

 また、自動回収機の設置は通常のボックス回収に比べ店舗の負担が低減できるメリットがある。減容機能(圧縮または破砕)でかさ張るペットボトルを回収した現場で減容。回収容器の交換作業の低減、保管場所の削減、輸送効率の向上に貢献する。さらに選別機能で異素材の容器を除去、資源物としての流通を実施する。今回の新システムは店頭での回収資源を効率よく輸送し、国内で循環型リサイクルを一貫して行うものであり、よりいっそう地域環境に貢献する。

 トムラ・ジャパンはシステム全体の提案・コーディネートを行い、自動回収機、ポイントシステムを自社で開発・導入、パートナー企業とともにシステムを持続的に運用する。資源のリサイクルは協栄産業が担当し、メカニカルリサイクルの手法でペットボトル原料を製造する。そして、サントリー等の大手飲料メーカーがその原料を用いてペットボトル飲料を製造し市場に還流させる。資源の輸送については、セブン&アイグループの既存物流ルートの活用を含め、効率の高い輸送ルートづくりを工夫して運用する。


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