【株式市場を検証】欧米株反発が支援材料だが地政学リスクで手控えムード、当面は下値を拾う展開

2012年4月12日 16:54

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日経平均株価、TOPIXとも8営業日ぶり反発】

■東証1部市場の売買代金は3営業日連続で1兆円を上回る

  12日は、日経平均株価が前日比66円05銭(0.70%)高の9524円79銭となり8営業日ぶりに反発した。一方のTOPIXは前日比4.04ポイント(0.50%)高の809.88となり8営業日ぶりに反発した。前日の海外市場で欧米株式が反発したことが支援材料だった。

  日経平均株価の日中値幅は91円55銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で1兆990億円となり、前日の1兆3220億円に比べて大幅減少したが3営業日連続で1兆円を上回った。

  前日11日の米国株式市場は反発した。ダウ工業株30種平均株価は前日比89ドル46セント(0.70%)高の1万2805ドル39セントとなり6営業日ぶりに反発した。10日の取引終了後に米アルコア社が発表した1~3月期決算が予想外の黒字となったこと、米地区連銀報告(ベージュブック)で緩やかなペースでの景気拡大が確認されたことに加えて、ECB(欧州中央銀行)による国債購入再開観測などが安心感につながった。S&P500株価指数は前日比0.74%高と6営業日ぶりに反発、ナスダック総合株価指数は前日比0.84%高と4営業日ぶりに反発した。

  こうした流れを受けて日経平均株価は前日比27円45銭高と買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き30万株の買い越し観測だった。前日の米国株式市場が反発したことが安心感につながった。

  寄り付き後の日経平均株価は9400円台半ばから後半の狭いレンジでモミ合う展開となった。前日比マイナス圏に転じる場面もあった。外国為替市場で円が高止まりしていたことや、北朝鮮関連の地政学リスクが意識されて、積極的な売買が手控えられた。

  午後に入っても日経平均株価は狭いレンジでモミ合う展開が続いた。しかし午後の中盤以降になると徐々にレンジを切り上げ、午前の高値を上抜けた後は株価指数先物取引が主導する形で、取引終了にかけて上昇幅を広げた。アジアの主要株式市場が堅調だったことが支援材料となった。日経平均株価、TOPIXともに、この日の高値圏で取引を終了した。

  東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄1005(全体の60%)、値下がり銘柄533(全体の32%)だった。セクター別には化学、石油・石炭、ゴム製品、鉄鋼、非鉄金属、機械、総合商社などの上昇が目立った。一方では海運、電気・ガスの下落が目立った。

  東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、14位の三井物産 <8031> 、16位の伊藤忠商事 <8001> 、25位の日立建機 <6305> の大幅上昇が目立った。また2位のトヨタ自動車 <7203> 、3位の日立製作所 <6501> 、4位のファナック <6954> 、5位のソニー <6758> 、6位の三井住友FG <8316> 、9位のシャープ <6753> 、11位の三菱商事 <8058> 、13位のホンダ <7267> 、15位の野村ホールディングス <8604> 、17位のコマツ <6301> 、19位のパナソニック <6752> 、20位のディー・エヌ・エー <2432> が上昇した。

  一方で、10位の商船三井 <9104> の大幅下落が目立った。また1位の三菱UFJFG <8306> 、8位の武田薬品 <4502> 、12位の日産自動車 <7201> 、18位のグリー <3632> が下落した。

  北朝鮮関連の地政学リスクが意識されて反発力の鈍い展開だったが、値ごろ感や調整一巡感以外に、大幅反発するだけの好材料も見当たらないだけに、やむを得ないだろう。

  米国では来週から、日本では月末から本格化する1~3月期企業決算発表、そして24日~25日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、27日の日銀金融政策決定会合および4月展望リポート(経済・物価情勢の展望)公表という重要イベントを控えているだけに、様子見ムードも強く、当面は下値を拾う展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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